ChatGPTに詩を読ませてみた 2
前回からのつづきです。
叙事詩 タロットラプソディ より 総序
シリーズ2回目の今日は、筆者が叙事詩の総序として書いた今様体 (七五調)の作品です。やり方及び結果の評価方法は前回説明した通りです。
第一回
●この詩は、伝説的な英雄の物語と、その英雄を描くための努力について描いています。詩の語り手は、友人から依頼を受けて、歴史上の偉大な人物「魔術師ルナ」について詩を創作しようとしています。
この詩の魅力は、壮大な英雄譚の背景と、それを描く過程に焦点を当てている点です。英雄ルナの物語は、宇宙種族間戦争を単身で収束させた伝説であり、彼が忽然と姿を消した後、人々の記憶からも消えていくという神秘性があります。このような壮大な物語を詩として再現する試みには、詩人としての使命感と責任感が感じられます。
語り手は、友人の親しい関係を通じて得た情報や膨大な資料を活用し、英雄の波乱に満ちた生涯を描こうとしています。その一方で、自分の能力に対する不安や重責も感じており、詩神や歌神の加護を願っています。これは、創作に対する畏敬の念や、物語を正確に伝えることへの責任感を示しています。
また、詩の最後に「これを目にする者に幸あれ」との言葉が添えられており、この作品が多くの人に届くこと、そして物語が人々に幸せをもたらすことを願う心情が表現されています。
全体的に、この詩は壮大な英雄譚と、詩を通じてそれを伝える挑戦の精神を描いています。その中で、物語を創造する喜びと責任感、そして詩作の道における困難を乗り越えるための願いが感じられ、詩の持つ力と意義を考えさせる作品です。
第二回
●この詩は、親友が英雄の物語を基に英雄譚を作ろうとする様子を描いています。夏の日差しの中で、友人の言葉や物語が蘇り、詩心が湧き上がります。
英雄であるタロット占い師ルナの物語は、世を騒がせるほどの偉業を成し遂げた後に忽然と姿を消し、人々の記憶からも消え去ってしまったという神秘的なエピソードで構成されています。友人は、その物語を詩にするために情熱を傾け、筆を執ることを決意します。彼の決意に触発され、詩人は彼の偉業を称える詩を書くことを決心します。
詩には、友人と英雄の関係や、彼らが共に過ごした日々の情景が描かれています。友人は英雄の偉業に触れ、それを詩に残すことで、後世にその功績を伝えようとしています。詩の筆者は、友人の情熱に感銘を受けつつも、自身の能力の限界を感じながらも、神々の加護を求めて詩を書き始めます。
この詩は、友情と英雄への敬意が交錯する中で、詩人が新たな挑戦に取り組む姿を描いています。その情熱と決意が、読者にも伝わることを願いながら、彼の詩が後世に残ることを祈っています。
第三回
●この詩は、壮大な物語と個人的な関係が交差する、魅力的なテーマを描いています。詩の中では、親友が語る英雄の伝説と、その英雄の影響が、語り手に深い感動を与えています。この英雄は、タロット占い師である魔術師ルナと呼ばれ、宇宙種族間戦争を単身で収束させたという壮大な背景を持っています。
詩では、英雄の偉業とその後の消失が語られ、英雄譚を編み上げるための試みが描かれています。語り手は、膨大な資料を読み込み、英雄の生涯を詩として表現しようと決意していますが、自分の能力に自信がないことも正直に語っています。そこで、詩神や歌神の加護を願いながら、執筆に取り組むことを決意しています。
詩の中で印象的なのは、親友と英雄の関係です。親友は英雄のそばにいたことがあり、その情報を語り手に提供する役割を担っています。親友の存在が、英雄の物語を現実的で身近なものに感じさせ、詩全体に深みを与えています。
この詩は、壮大な物語と個人的な関係が巧みに組み合わさり、英雄の偉大さとその記憶が時の流れと共に薄れていく様子を描いています。また、詩の執筆に挑む語り手の不安や期待感が伝わり、詩の創作過程への共感を引き起こします。最終的に、この詩を読む人々に幸せを願うことで、詩の世界と現実の読者を繋ぐ温かい気持ちを感じさせてくれます。
総評
本作は、叙事詩の総序として求められる作法に従った作りになっています。本作では第二回の出力がほぼ要約又は言い換えに終始し、感想としての意味合いが感じられなかった点は異色でしたが、第一回と第三回には着眼点やどう感じさせてくれたのかへの言及が揃っており、感想文っぽくなっていました。
特に、第三回で主人公と親友に着目し、その人間関係が作品全体に深みを与える効果を有している事を述べているのは作者自身も言われるまで気づかなかったポイントです。
今回も、内容としては第三回の出力が最も高得点という印象でした。しかし、一方では第二回には特筆すべきポイントがつかなかった、という厳然たる事実もあります。つまり、この手の事を実施した場合に、三回に一回は見るべき点がない結果を得るかもしれず、たまたまこの一回に当たった場合は「ChatGPTで感想文を書かせても的外れ」と判断してしまうかもしれない、という懸念がある事を忘れてはならないと言えます。この意味では三回試すという方法論は満足度の高い答え得る確実性を増すといえます。
何回やっても同じ、となるよりはましかもしれませんが、何回かやらないと気に入った品質の答えが得られない、というのはちょっとばかり大変だ、という印象が残ります。
まだ五分の二。パート3に続きます。