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その四:場面化・臨場感

 平本式 現場変革リーダー養成講座で学んだことを超圧縮して1分で読めるテキストにまとめる連載、第四回目のテーマは「場面化・臨場感」です。


 平本式のコーチングでは、相手の話を聞くときにはとにかく具体的にエピソードを掘り下げます。これは他にあまりない特色だと思います。

 たとえば、話し相手が以下のように言ったとします。

話し相手:「昨日、部長に叱られたんですよ」

 それに対しての返答は、ひとまず「叱られちゃったんですね……」のようになるでしょう。もちろん、第一回目で書いたようにステイト1.5倍推奨です。

 そして、通常の会話であれば、何を言われたのか、なぜ叱られたのかといった会話の内容や原因を聞いていく流れになるかと思います。もちろん、それ自体は悪いことではありません。相手もきっと聞いてほしいと思っているはずです。

 しかし、平本式ではそれにとどまらず、もっと掘り下げて以下のようなポイントを聞き出していきます。

  • いつ

  • どこで

  • 誰がいて

  • 何を

  • どのように

 上記の例であれば、いつ部長と話して、その場所はどこで、周りには誰がいて、部長と相手の方は何をしていたときで、それぞれどんな様子で、といったことをできるだけ具体的に話してもらいます。

 このように具体的なエピソードまで掘り下げることを、平本式では「場面化」あるいは「場面特定」と呼んでいます。

 さらに、場面が特定できたらそのときの気持ちを思い起こします。腹が立ったのか、悲しくなったのか、憎しみを覚えたのか、できるだけ鮮明に思い出して、そのときと同じ気持ちを味わってもらいます。そしてコーチも話し手と同じ気持ちを臨場感を持って味わいます。

 この場面化・臨場感を実践するかどうかで、話し手が「本当はどうなりたい」かに気づくまでのコーチングにかかる時間が圧倒的に異なります。これは本当に不思議なのですが、場面化・臨場感を経ると、短い時間で話し手自身が自分なりの答えにたどり着けるのです。

 これは平本式のコーチングを受けてみないと体感できないので、興味のある方はぜひ機会を見つけていただくことをお勧めします。

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