43歳の勉強 ~マーケティング②~
なかなか同じ本のことを何度も書こうと思わないのですが、自分の知識を定着させる意味もあって、読み終えたこの本から思い出したことを少しまとめておこうと思います。
まず、マーケティングとかブランドとか甘く考えていましたし、わかっていないのだと思います。基本的に重要な単語はそりゃ覚えています。キャラクター・ストーリー・シンボル・ネーミング・ロゴ・ジングル・パッケージこれらが凄く大事だということ。そして、今はモノを売るのではなくコトを売るのだと。
言葉じゃわかっているのだけれど、やはり作り手がいいと思うものを作っていくって姿勢が一番大事で、だから上っ面なんかの体裁よりも愚直に仕事をする方がいいんだ。買い手側に迎合するのではなくて売り手側が本当にお届けしたいものを提供するべきなんだ。というように思い続けて育ってきていますし、それは今も変わりません。
ただ、この本を読んで、子供の頃に親父が言ってた情景を思い出すのです。
ブランド
僕は白浜の保養所で中学生までの時間を過ごしました。和歌山市内のお医者さんが多く訪れる保養所で、夕食は仕出し屋さんから取り寄せるのですが、たまに、いさぎなんかのいいのが手に入ったりすると刺身にして提供したりしていました。
「普段いいものを食べているんだから、地の魚を食べてもらった方が喜ぶだろう。」
親父の気持ちです。
でも、そうした気持ちとはうらはらになかなか地魚の刺身には手が届かず、マグロやらイカやらにお客さんの手が伸びるのです。
マグロと言っても本マグロではありません。せいぜいメバチです。
イカと言ってもアオリじゃありません。普通のイカ。
それなのに、マグロやイカを食べながらリゾート地の白浜で贅沢な海産物を食べているという情景がそこには横たわっているのでしょう。
「結局、喜ぶだろうと思って地の魚を出しても、マグロやイカで喜ぶんや。せえないわ。」
このときの親父の言葉は強く印象深く、いままさにこの本を読んで、その時のやり取りを思い出したところです。この中にもマーケティングやブランドの真髄が含まれているように思います。
当時は昭和60年頃です。1985年のプラザ合意があって、どんどん円高が進行、一方で低金利政策で内需が拡大し、バブルへと続く時代。今のように価値観は多様ではなく、お金があるほどにいいものを食べられるというような時代なんだったんだと思います。
今は多様性の時代で、その地域でいいものを食べようという時代です。イサギは紀州イサキなんて言って地元でも売り出し中で、美味しい。イカもアオリイカがこのあたりではよくとれてというように、地元の良い情報を広げようとして、そして、それをブランド化しようとしています。
アメーラとロケットトマト
地元にはもう一つもっと売り出せるものがあると思っています。それは、印南町のミニトマトです。日照時間が長く暖かい印南の気候の下で生産されたキャロルセブンだったりロケットトマトだったりは、もっと売れるんじゃないかって親戚の兄ちゃんと一晩中話をしたことがあります。
この本は、アメーラというトマトのブランド化について実践と統計的分析をもとにして出来上がっているのですが、トマトといやぁ、印南のトマトも美味しいよなぁと思って、やたらミニトマトが食べたくなりました。
#43歳 #勉強 #中小企業診断士 #マーケティング #白浜 #印南 #トマト #イサキ