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期待




おかしい。

望んだ結果で、
期待した未来で、
欲しかった許しを得て、

なんで泣いてんだろう。

ちゃんと仲直りできたし、
久しぶりにたくさん話して、お互いに相手を見つけて、
謝って
謝られて
許してもらって
許してあげて
まだ時間がかかるだろうけど、少しは自分を許せたじゃないか。

期待してた状況じゃないか。

なのに、仕事終わりのバスで泣いていたのは誰。

達観視が得意な人は、期待するから傷つくとか、最初から期待しなければストレスは少ないとか、そんな言葉を吐く。
そんなの寂しいじゃないか。
そんな風に思う僕が実は1番誰にも期待してなくて
だからどんな愚痴でも聞ける。どんなことをされても許せる。
どれだけ約束をすっぽかされようが
どれだけワガママを言われようが
しょうがないよね、で終わらせられる。
僕は心が広いんじゃなくて、そもそも誰に対してもなんの心も持ち合わせていないだけなのかもしれない。信じたくないけど、そう思っちゃうぐらい、最近は以前にも増して顔に本当の表情が浮かばない。

でも、つい数時間前に取り戻したものは大きい。
大切な親友。
ずっと期待していた。親友に戻れないかと。
完璧には戻れないが、友達からまた始められる。
なのに、僕の心は素直に喜ぶことを許してくれない。
期待した返事を手に入れて、なんで泣かなきゃならない?
嬉し涙じゃないのは確か。そんなものは昨日流した。今日のはそれとは違った。


そもそも期待ってなんなんだろう。
未来に希望を持つことか?
そんな大層なものじゃなく、ただ何かを欲しがることなのか?
見返りを求める心か?
応援する心か?
時と場合で、いろんな顔をみせるこの言葉。ああ、うっとおしい。

僕は自分自身に期待なんてしてない。
何か大きなことをやる、そんな人間ではない。
なんでも、しょうがないよね、で済ませてしまう。紙より薄くて軽い歩み。考えることを諦めて、練り直すことを諦めて、もう一度挑むことを諦めて、身体に染みつくものはほんの少しのシミみたいな話。
なのに、一丁前に人と自分を比べては、沈む。
期待してないのに沈むなよ。
まあ、9年間も子供の頃から周りと比較される日本じゃこんなの当たり前だけど。

期待なんてしたくない。
でも、気がつけば、日常は小さな期待で満ちている。
洗濯物を干したいからこの雨止まないかなぁって考えたり
あそこの可愛い店員さんがレジしてくれないかなあって思ったり
上司早めに出てってくれないかなぁって考えたり
くだらないことを考えて考えて頭がおかしくなりそうになりながら、自販機のスロットが止まるのを律儀に待っている。ほら、いつも通り4つ目の数字はどうせ8になるんだよ。

僕を動かすものは自分への期待ではなく未来への危機感だ。僕は自分に特別なものなんかなんもないことを知っている。自分にも周りにも期待しない。したくない。したくないけど、してしまう。今より、より良くなれるんじゃないかって。




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