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#はじめての生理とわたし
はじめての生理 は、たしか、12歳くらいだった。
比較的 “早いほう” だったので戸惑った。
“あの子、もう生理になってるらしい”とウワサになっていた子に、
「生理になったことある…?」と話しかけた。
『うん。ちょっと前にね。ヒロも…なった?』と言われた。
仲間がいて、心底安心したのを覚えてる。
そして…周りには内緒にした。なんか、誰にも、知られたくなかったなぁ。
けど、なぜだかウワサは広まって、一人、また一人…と、生理になった子に、生理のことで話しかけられて…ってなっていって、だんだんみんな、生理がきた。
そこからは男子にだけ、知られなきゃいいってなった。
◯ ・ ◯ ・ ◯
親から教わった生理は、気恥ずかしさと戸惑いとで、とっても嫌だった。
年子の妹に、知られたくなかった。
けど、狭い家の中で生理の話をしていたので、バレそうで嫌だった。
複雑な表情で母の説明を聞いていると、
『そうやってイライラしたり、不機嫌になるのも、生理だからだよ。』
と言われた。それすらも嫌だった。
林間学校の前くらいに、学校で習った生理の話は全然役に立たなかった。
記憶にあるのは、いきなり男女別にされて、女子だけ違う部屋に行ったこと。
あとは、ナプキンを渡され、はじめて実物を触って、見たこと。なんじゃこれ、って感じだった。
あとは、『最近は、男の人だけど、草彅くんもナプキンのCMをしてるんだよ〜。見たことあるかな〜?』って保健の先生に言われて、(あ〜。草彅くん…。)と思ったことだけ。
そこから数年後、生理になってナプキンを使いはじめてみると、ナプキンはズレたり、ヨレたり。たまに経血が漏れて朝をむかえ、落ち込んだ。
けど、12歳のわたしにとって、“生理の話”って、気軽にできなかった。
「なんか朝になったらズレててさ〜。どうやってつけるとズレないの?」なんて相談できる相手もいなかったし、「多い日、大変だよね〜」なんて、グチり合う友だちもいなかった。
ひとりで試行錯誤をしながら、失敗に落ち込みながら、それでも毎月勝手にやってくる生理と格闘しながら、なんとかやってきた。
いつ頃だろう。大人になってから、生理の話題を友だちと何の気なしに話せるようになって、(あ、みんなもそうなんだ)とわかってからは、だいぶ心が楽になったなぁ。
◯ ・ ◯ ・ ◯
23歳のとき、小学4〜6年生といっしょに島に行く、サマーキャンプの引率をしたことがある。
はじめましてのフェリー乗り場。身長150cmのわたしよりも大きい背の女の子がいて、「え〜!すごーい!大きいね〜!」なんて話をした。
彼女はまだ4年生だった。
サマーキャンプはとっても楽しくって、迎えた2日目の朝。うちのチームの女の子の部屋に行ったら、その、背の大きい子以外のみんながいた。
「◯◯ちゃん、どこだろう〜?」
『知らなーい!男子部屋に行ったかもー!』
っと、他の子たち。
「早く着替えてね〜!朝ご飯だよ〜」
なんて声をかけながら、◯◯ちゃんの布団に目をやったら、真っ赤だった。
(あ、生理だ…)と思い、急いで布団を丸めて畳んだ。
他の子たちも、赤い布団を目にしていたけど、何だかわかってなかった様子。
トイレに行ったら、便座は真っ赤になっていた。けど、◯◯ちゃんはいなくて、わたしは焦った。他の女性スタッフにも声をかけて、宿の中を探す。
そして見つけたのは、男子部屋のまえ。
みんなが言うように、◯◯ちゃんは、男子部屋の入り口で、同じチームの男子と話をしてた。お尻は真っ赤に染まったままだった。
「◯◯ちゃん!」
わたしが呼んだら、彼女は『ぴろみんこ、おはよう〜!』と言った。
(この子、たぶん、生理ってわかってないんだ。)
「ちょっと、他のところに行こう」って言って、養護の先生のいる部屋へ連れていった。
部屋に着替えを取りに行きながら、
(あれ…。こんなとき、何て言ってあげたらいいんだろう?何て声をかければいいんだろう…)と思った。
(おめでとう?…いや、違うか…。大変だったね〜!…いや、これも違うか……。)
迷いながら養護の先生の部屋に着いたころ、もう説明は受けているようだった◯◯ちゃん。
「着替え…持ってきたよ。朝ご飯の部屋で待ってるね」
しか言えなかった。
もっとなんか気の効いたことでも言ってあげられればよかった。
いや…わたしになんか言われても嫌か…
◯ ・ ◯ ・ ◯
ずっとずっとこの出来事は頭の中にあって、「はじめての生理」の伝えかたを含め、性に関する教育について興味を持つようになったきっかけのような出来事です。
“その日”は突然、やってくる。
だから、親となった今、事前に準備をしておくこと、心構えを学んでおくことの大切さを感じていて、この度、「NPO法人ぱぱとままになるまえに」では、こちらのプロジェクトに協力しています。
1972年から(老舗!)女性用下着の企画・製造・販売を行ってきている、チーカス株式会社さん。
はじめて生理を迎える親子に寄り添った「はじめての生理ボックス」。
フィンランドのベイビーボックスから着想を得たそうです。
生理についての親子のコミュニケーションのきっかけとして、役立てて欲しい!と、様々な工夫がつまっています。
わたしがいいな、と感じたのは、
当社が主要メーカーのナプキンをテストし、ナプキンの性能を発揮できる範囲を割り出した「ナプキンガイドライン」
マチ部分に4本のガイドラインがあり、自分に適した位置を探すことができます。昼用は1本目、夜用は羽の位置が3本目にくるように。
今日は座っている時間が多そうだからいつもより後ろめに…など、目安として、慣れない生理時期をサポートします。
わたしのはじめての生理のときにも、こういうのがあればよかった…!
ちゃんとあてたのに、思ったより“後ろだったんだ…”なんてこと、ありますよね…(涙)
4本のガイドライン付きは日本ではじめての商品で、特許出願中なんだそう。さすが!
試してみたい!と思ったときに気軽に試せる金額の商品であることも、こちらのプロジェクトに協力したいと思えた理由のひとつです。
「NPO法人ぱぱとままになるまえに」では、ボックスの中に入る小冊子の一部執筆と、監修、夏頃を目標に「親子の生理教室」も開催予定でいます。
ぜひ、《はじめての生理ボックス》プロジェクト、応援してください〜!
【 #はじめての生理とわたし 】エピソードも募集中!
いろんなひとの“はじめての生理”エピソードが、
きっと、いろんなひとの“はじめての生理”を支えると思っています。
オープンに「生理のこと」話すきっかけとなりますように…☆
最後に…。こちらの本もオススメです。(まんがでとっても読みやすいのです◎)試し読みもできるリンクを貼っておきます。