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最短で柔軟性をアップさせるコツ7選
こんにちは!パーソナルトレーナーのHiromiです!
今回は最短で体を柔らかくしたい!という方向けの記事です。
運動学的・神経反射などの利用・日常の工夫などコツが詰まっています!
ぜひご覧ください^ ^
1. 2時間以上同じ姿勢は終わっている。
2時間以上座りっぱなし・立ちっぱなしの場合は筋肉が疲れ切ってしまいます。
寝たきりで自分で動けない患者さんは、褥瘡(床ずれ)が起きないように、2時間ごとに体位変換を行います。ベッドとの接地面の血流不全がおきてしまうからです。
健康な方で、体勢を変えた方がいい時間の具体的な指標はありませんが、当然、
長時間同じ姿勢でいると、筋肉が長時間働いているため凝りやすく、筋肉が働いているということは一部の血管は圧迫されやすく、血流が悪くなります。
また、硬くなってくるということは、その関節可動域を使う習慣がないからです。柔軟性を確保するには、その関節可動域を使ってあげる時間がなければいけません。伸ばさないから硬くなります。
少しでも体勢を変えて筋肉を伸ばしてあげる癖をつけましょう!
といっても、集中しているとそんなこと忘れちゃいますよね。
おすすめは
長時間作業するときは30分〜1時間ごとにアラームをかける
Apple Watchを持っていらっしゃる方はデフォルトでアラームが鳴るようですね。素晴らしい機能です。
持っていらっしゃらない方も、携帯やアラームがあればOK。
集中しているときも自然と気づきやすくなります。
日常でストレッチすることを癖づけていきましょう。
ほんの1種類のストレッチからでも十分OKです。
また、日常のストレッチは10分以上時間をとって行うストレッチとは区別して考えましょう。
日常のストレッチ
【目的】筋肉が凝り固まらないように、柔軟アップよりは維持・凝り慢性化予防。
わざわざ時間をとって行うストレッチ
【目的】じっくり筋肉の長さを延ばしていく柔軟性アップ
日常でおすすめのストレッチはこちら↓
自分にとって硬いな〜と思うストレッチこそ必要なストレッチです!
そんなストレッチを1種類でも覚えて、日常に行う癖をつけましょう。
もし立ち仕事中にさっと行うならこちら↓
2. 姿勢
自分がきつい不安定な姿勢のストレッチはNG・楽な姿勢で行うこと
【理由】その姿勢を保つために筋肉が緊張してしまい、逆に伸びにくくなるため
よく、人の真似をしてストレッチをして、その体勢はできません!となることがあります。
その体勢が全くとれない場合
→違うストレッチに変更しましょう
その体勢がとれないけど、
その体勢になる途中の体勢で止まると伸びて感じる
→自分のMax気持ちよく伸びる程度でキープする
自分にとって楽な体勢で行うようにしてみましょう。
きつい体勢でも、体の使い方・力の入れ方を変えるだけでその体勢がとれることもあります。足裏の意識や背筋は伸ばしておく意識など。
きつくない体勢で行うならこちらの動画へ↓
3. 時間
約30秒以上キープして緊張がほぐれるのを待ってあげる
【理由】持続的にストレッチすることで、神経反射(1b抑制)が働き、緊張が抜けやすくなるため
ダイナミックストレッチといって勢いよく反動をつけて伸ばすストレッチ方法もありますが、本格的に伸ばしていくストレッチの方法としては、この方法が私はおすすめです。このあとに続く拮抗筋の強化も行い、インナーマッスルも働かせて関節に無理に負担がかかりにくいからです。ある程度の可動域・体の使い方の基礎ができている場合はダイレクトストレッチも十分有効かと思います。
4. 程度
痛みはNG!自分が気持ちいい〜と感じる最大域でキープする
【理由】伸ばしすぎると痛くて逆に緊張して伸びにくい(防御性収縮)、伸ばしが足りないと柔軟性がUPしないため。痛くない、自分の最大域まで伸ばした位置でキープ。
5. 呼吸
吐く息をながーーく
【理由】ゆっくり深呼吸することで副交感神経が刺激され、緊張が抜けやすくなるため
リラックス状態をつくれると、筋肉の緊張も和らぎ、かなり伸びやすくなりますね。
マインドフルネスについてはこちらもぜひ↓
私はお風呂上がりのストレッチ時によくマインドフルネスな状態を作るようにしています。
6. 頻度
最低でも2日に1回!
【理由】筋肉は一度伸ばしただけで使わないと、硬くなっていくため。
関節の可動域は、その可動域を使う機会が少ないと、可動域が狭くなっていきます。血液循環が悪い・栄養状態が悪いとなおさら硬くなります。
筋肉を伸び縮みさせる機会が少ないことも当然、筋肉を硬くします。
普段ストレッチをする習慣がある人は、体の凝りにも気づきやすくなります。癖をつけていきましょう。
ストレッチする習慣が全くなかった方がストレッチを始めたとして、
たった1週間では定着しません。1週間続けても、また辞めてしまうと、筋肉の伸張性が定着していないので、また硬くなっていきます。
体に定着させるにはできるだけ2日に1回は長期的にストレッチするようにしましょう!本気で定着させていきたい人はもちろん毎日もおすすめ。
私も長期的にストレッチすることで柔らかくなりました↓
半年の成果。
7. 拮抗筋
最大域で反対作用の筋肉に力を入れると伸びやすい
【理由】神経反射(相反抑制 - 1a抑制)が働き、伸びやすくなるため
最後に最終ボスを倒す「とどめ」のようなコツです。
自分の最大可動域で反対作用の筋肉に力を入れましょう。
反対作用というと難しいですが、さらに伸びるように自分で股を開いたり、腕を伸ばしたりすることが、拮抗筋を使うということです。
拮抗筋についてはこの動画でお伝えしています↓
この動きでも拮抗筋を使ってストレッチしています↓
さらに伸ばそうとすることで働きます。
腰を痛めやすい人・腹筋や体幹のインナーマッスルが弱い人へ。例えば横へ背骨をしなる運動のとき、いい癖づけをしてみましょう。重力に身を任せて脱力すると、背骨と背骨の隙間をつぶしてる。伸びながら1つずつしなること。あばら骨をムニュッと斜め上に突き上げるイメージ。 pic.twitter.com/5qA1ernDXG
— Hiromi Personal trainer (@Hirominpp) January 22, 2020
ある筋肉が硬いということは、
その反対作用の筋肉(拮抗筋)が緩んでいる
=(ニアイコール)拮抗筋の筋力が弱い
ということです。弱い部分を筋トレしながらストレッチできるので1度で2度嬉しい。
さらに、拮抗筋を使うことで、関節面上に骨が動いてくれます。関節の中は、骨ががっしり繋がっているというよりは、多少遊びがあります。その遊びがある中でも、スムーズに骨が動くように、インナーマッスルや構造がサポートしています。関節包内運動といいます。この動画で解説しています↓
この関節包内運動をサポートする、という意味でも、拮抗筋を使いながらのストレッチはとても安全に行えます。かつ、関節を動かすときにインナーマッスルを使いながら使う動き方のいい癖が身につくので、1度に4度嬉しい。
一石四鳥かな。
まとめ
●最短で柔軟性をアップするコツ
1. 日常で伸ばしてあげる時間を作る
2. 自分がきつい不安定な姿勢のストレッチはNG・楽な姿勢で行うこと
3. 約30秒以上キープして緊張がほぐれるのを待ってあげる
4. 痛みはNG!自分が気持ちいい〜と感じる最大域でキープする
5. 吐く息をながーーく
6. 最低でも2日に1回!
7. 最大域で拮抗筋に力を入れると伸びやすい
全部意識すると大変なので、自分にはこれが足りないな、というところをピックアップして1つずつ、段階的に行ってみましょうね^o^
以上です!
効率よく、最短で柔軟性をアップ、体にとっていい癖づけもしながら、元気な体で生活を楽しんでいきましょう^o^
さらに踏み込んで、効率よく最短で後ろで肩が組めるようになりたい!という方はこちらへ↓
参考文献
・中村隆一, 斎藤宏, 長崎浩 : 基礎運動学第6版. 医歯薬出版株式会社, 2003
・市橋則明(編) : 運動療法学. 株式会社文光堂, 2008
・D. A. Neumann(原著), 嶋田智明, 有馬慶美(監訳) : カラー版 筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版. 医歯薬出版株式会社, 2012
・Frank H. Netter(原著), 相磯貞和(訳) : ネッター解剖学アトラス(原著第4版). 株式会社南光堂, 2007
・千住秀明(監修), 中島喜代彦(編) : 理学療法評価法 第3版. 株式会社九州神陵文庫, 2003
・近良明(監修), 桑原匠司(編) : 運動療法としてのピラティスメソッド. 株式会社文光堂, 2017
・Thomas W. Myers(著), 松下松雄(訳) : アナトミートレインー徒手運動療法のための筋筋膜経線. 株式会社医学書院, 2009
など
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