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AoSバトルプラン:儀式 The Ritual

*出典『Warhammer Age of Sigmar』

*印付記箇所は訳者による補追事項。

 〈定命の領域〉全土で、信徒たちが神々を讃え、戦い、死んでいく。正しい儀式を執り行えば、必ずや敵に滅びの魔法をかけることができるのだ。

 このバトルプランを使用すれば、差し迫る時間との戦いをプレイできる。一方の軍勢……たとえばブリムストーン半島戦争のコーゴス・クールのブラッドバウンドなど……は、強大な儀式の完遂をもくろんでいる。その効果は絶大だ。あるいは死霊術士がウルグの地から膨大な死者の軍勢をよみがえらせようとしているのかもしれない。あるいはナーグルの腐敗をもたらす者たちが、都をまるごと疫病と死穢によって呪おうとしているのかもしれない。そして、もう一方の軍勢は儀式の完了を阻止しなければならない。いかなる犠牲を払ってでも。

アーミー
 両プレイヤーはアーミーを選択する。一方のプレイヤーが儀式の執行者(Ritualist)、もう一方のプレイヤーが阻止者(Disruptor)となる。一方のプレイヤーの兵の数が、もう一方より三分の一以上多い場合、多い側が阻止者となる。そうでない場合、ロールオフを行って勝った方が執行者となり、負けた方が阻止者となる。
 各アーミーのジェネラルは、他の指揮アビリティに加えて、下記の通り、このバトルプラン特有の指揮アビリティを持つ。

*訳者注記:阻止者側に相当不利なバトルプランなので、執行者より二割以上優勢なアーミーを組んだほうがよいかもしれない(1200ポイント対1000ポイントなど)。

執行者の目標
 艱難辛苦の末、ついに勝利をもたらす儀式の完成が間近に迫った。しかし、勝利が確実なものになったと思われたその時、怨敵が到着し、あなたの野望を阻止しようとしている。そうさせてはならない! 儀式の妨害をしりぞけて、正当なる運命を完遂するのだ。

阻止者の目標
 強大な軍勢の司令官であるあなたは、怨敵の忌まわしい儀式のたくらみを阻止するよう命令を受けた。儀式が成功すれば、この国はまるごと敵の手に落ちてしまうだろう。どんな犠牲を払ってでも止めなければならない! だが、この目的を達するためには、敵中に血路を切りひらいて、儀式の焦点である至宝を粉砕しなければならないのだ。

執行者の指揮アビリティ
いかなる犠牲を払ってでも殺せ:ジェネラルは配下の者たちに自分の身を省みずに敵の殺戮に全力をあげよと命令する。あなたのジェネラルがこのアビリティを使った場合、あなたのアーミーのうちジェネラルの12"以内にいるD3個のユニットを選ぶ。あなたの次のヒーローフェイズまでの間、選んだユニットについて行うすべてのヒットロールの出目に1を足し、すべてのセーヴィングの出目から1を引く。

阻止者のアビリティ
至宝を破壊せよ
:ジェネラルは渾身の力をふりしぼって、強大なる一撃で至宝を粉砕する。あなたのジェネラルが、魔法の至宝を表す地形の3"以内にいる場合、この指揮アビリティを使用できる。使用する場合、ダイスを1個振る。2以上の出目なら、至宝は粉砕され、あなたはただちに大勝利をおさめる。

戦場
 戦いは、神秘の儀式の焦点として使われる、太古の穢れた至宝の近くで行われる。この至宝を表すためには、禍々しき境界門(Baleful Realmgate)などの適切な情景モデルを使うことを推奨する。小石などのマーカーを使ってもよい。
 *戦場は、盤の長辺を等分して伸ばした線を境に、2つの初期配置エリアを作る。魔法の至宝を表す情景モデルは、執行者のエリアを短辺で等分した境界線の盤端に配置する。残りの情景モデルはコアルールに従って配置していく。

至宝
 魔法の至宝を表す情景モデルを通過することは、飛行できる兵も含めて誰にもできない。至宝の粉砕は、阻止者のアーミーのジェネラル、あるいはジェネラルが死亡した場合は副官によって可能である。上記した阻止者の指揮アビリティと下記の副官ルールを参照すること。

セットアップ
 コアルールのセットアップの手順は使わない。阻止者側から先に*、両プレイヤーは交互にユニットを配置していく。ユニットは自分の初期配置エリアの中で、敵の初期配置エリアから6"以上離れた場所ならどこに置いてもよい。魔法の至宝が置かれている範囲内に兵を置くことはできない。

第1戦闘ラウンド
 第1戦闘ラウンドでは、阻止者プレイヤーが先手プレイヤーを決める(ロールオフしない)。

大勝利
 コアルールの勝利条件は使わない。*下記の勝利条件のいずれかが満たされるまで戦闘ラウンドを繰り返すこと。
 魔法の至宝が粉砕された場合、ただちに阻止者が大勝利を収める。阻止者のジェネラルが殺されて代役が選ばれなかった場合、あるいは、儀式が完了した場合は、ただちに執行者が大勝利を収める。

副官
 阻止者のアーミーのジェネラルが殺された場合、そのアーミーを率いるプレイヤーは、アーミーの中からヒーローのキーワードを持つ兵を選んでジェネラルの代役に立てる。以降、代役はアーミーのジェネラルとして扱う。
 阻止者のジェネラルに代役を立てることは一度しかできない。もし代役が殺されたり、ジェネラルの代役になれるヒーローがいなかったりした場合、ただちに執行者が大勝利を収める。

儀式
 執行者は自分のヒーローフェイズにダイス1個を振る。魔法の至宝の12"以内に味方のウィザードまたはプリーストが1人いるごとに、この出目に1を足す。また、至宝の36"以内に敵のウィザードまたはプリーストが1人いるごとに、この出目から1を引く。ただし、修正後の出目が6より大きくなったり、1より小さくなったりすることはない。出目はすべて合計して記録しておくこと。
 出目の合計が20以上に達したら、儀式は完了し、*ただちに執行者が大勝利を収める。

ヒントとコツ
 この戦いは、阻止者にとって厳しいものとなる。特に両軍の戦力がほぼ拮抗している場合には苦戦するだろう。阻止者の軍勢を率いるプレイヤーは、慎重にジェネラルを選択した上で、ジェネラルが殺された場合にヒーローが近くにいるように気をつけよう。誰を選ぶにせよ、速い移動力と、敵の猛反撃に耐えられるだけの強靱さを持っていなければならない。
 儀式者は、できるだけ長い間、至宝から敵を遠ざけなければならない。敵ジェネラルと副官を倒そうとするときも、至宝のから敵を遠ざけることが最優先であることを忘れてはいけない。

(了)


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