本日記『はーばーらいと』
こんばんは。ぴろです。
今回は『はーばーらいと』という小説を読みました。
実は、吉本ばななさんの作品を読むのは初めてでした。最初はやっぱり『キッチン』かな、と思ったけれど、なんとなくこの作品に惹かれて読み始めました。ラブストーリーかと思えば、宗教というテーマが物語を運んでいる。優しく響くけれど本質を突いている言葉の数々。時にぶっ飛んでいるように思えて、確かに為されている現実世界への問題提起。人間の愚かな部分と綺麗な部分。あっ、という間に読み終えていました。
読後に思ったのは、情緒を感じられる人でありたい、ということ。小さくて大切な何かを見逃さずに1秒、ふふ、と微笑むことができる人でありたい。毎回じゃなくていい、忙しい日々に追われていてもときどき、あ、これ。って思い出して、微笑むことができる人でいたい。そのためには現実問題、いろいろな意味での余裕が必要で。子どもにとってその余裕を生み出すのは、きっと親の役割なのかもしれない。いつか自分が親になったら、子どもにいろんなことを感じさせてあげられるような環境を作りたい。
あとがきに、著者の吉本ばななさんがこの作品を書くにあたっての経緯が書いてあります。著者の意図を知ることで、この作品が私にもたらしてくれた考え方をさらに深めてくれる。素敵な生き方をしたいな、と思わせてくれる。自由に生きたい。けれど、私の自由が誰かの自由の邪魔をしてはいけない。それがたとえ家族でも、友人でも、他人でも。だから法律があるのだと私は思います。でも、法律では守りきれない自由もたくさんある。そこは各々が、考えて行動するしかないのだと思うのです。そのためにも、人間の愚かな部分と素敵な部分を知っておくべきだと思うのです。そして、想像力を身につけなければなりません。
『はーばーらいと』は港の灯。私にとっての『はーばーらいと』は何だろう。私の場合、たぶんそれは過去にはない気がしていて、でも今のわたしは過去のいろいろからできていて、だったらやっぱり未来のことも、過去を考えることから始まるのだろうか。そんなことを考えました。
吉本ばなな作品、定期的に必要になりそうです。
おやすみなさい。
ぴろ
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