29年目なので思いきって言ってみる

阪神・淡路大震災と元日の地震

阪神・淡路大震災から今日で29年です。
この大地震をきっかけに、日本は地震に対する意識がガラッと変わったように思います。

当時、神戸の学校に通っていた私にもとても大きな影響を与えた出来事でした。

自宅は大阪府北部でしたので、「被災した」というとおこがましいというか、大げさな気もしますし、実際そう思われる方もいると思いますが、あの大きな揺れは古くて小さな木造一軒家が倒壊するかも?と思わせるには十分でした。

幸い倒壊する事はありませんでしたが、外壁の一部に大きな亀裂が入っていましたので、ボロ家なりに頑張って耐えてくれたのだと思います。
今更だけど、ありがとうね、家!

近年、大きな地震が発生する事も多く、また今年は元日早々能登で大きな地震が発生しました。遠く離れた私の自宅でも割と大きな揺れを感じました。
「…揺れてる?震度3…位か?」と思ったあたりから少し揺れが強くなり、予想以上に長く揺れるので「あれ?これはなんかヤバいのでは?(どこかで大きな地震が起きたのでは??」と揺れながら思っていたらスマホに地震速報が届きました。
こんなに離れた場所なのに、これ程揺れるとは。
29年前の震災の事を思い出し、血の気が引き寒気を感じました。
それと同時に、情報の早さを少しだけ羨ましく思いました。


「関西は地震が少ない」と信じていた

29年前の1月17日。
当時は「関西は地震が少ない」と言われていました。
そして、皆それを信じていました。
あんな大地震が起きるなんて想像した人などほとんどいなかったでしょう。
私ももれなく「その時」までそう信じていました。

まだ午前6時前。グッスリ寝ていたところ、突然下から突き上げるような衝撃で目が覚めました。
「!!!何???」
あまりにも予想外の出来事で何が起こったか全く理解できませんでした。

今ならきっと「地震だ!!」とすぐに理解できたと思います。(多分…気付けると思います、うん)

しかし「関西は地震が少ない」という思い込みとは恐ろしいもので、私はすぐに地震だと理解できませんでした。

私の勝手な希望でもありますが、あの当時なら私のように何が起こったかすぐに理解できなかった人も多かったのではないかと思います。

でも、私が当時最初に思った事は我ながらあまりに馬鹿げていて、これまで誰にも話した事はありません。
「何が起こったかすぐには理解できなかった」とは口にできても、私が最初に思った事は自分でも「何じゃソレ?」と思う内容で、どうにも恥ずかしく、29年間ずっと秘密にしてきました。


当時最初に思った事

ずっと秘密にしてきて、これからも秘密にし続けてもいいのですが、SNS等ですぐに地震の情報を得られたりする現在の状況を少し羨ましく思うついでに、ちょっと言ってみようかなぁという気持ちになってきました。

当時はまだインターネットは普及しておらず、携帯電話もまだまだ持っていない人が多い時代でした。
私はポケベルさえ持っていませんでした。
(ポケベルがわからない方は各自でお調べ下さい)

今なら多分、私もすぐに地震だと理解できる気がします。
なぜなら、阪神・淡路大震災以降を生きてきたから。
これまでにも各地で大きな地震があり、日本のどこにいても大地震が起こる可能性があると理解しているから。

でも、当時は「関西は地震が少ない」と信じきっていました。あの突然の衝撃が地震だなんてすぐには理解できませんでした。






「ゴジラの撮影??」

これが私が最初に思った事でした。

いやー、文字にすると恥ずかしさが倍増しますね。
我ながらなんじゃソレ?です。

ちなみに現在まで一度もゴジラ映画は観た事ありません。
完全に私の勝手なイメージです。

あの突然の地面からの衝撃は「え?ゴジラの撮影?いやいや聞いてないし!いやそんな事あるかい!!」というトンチンカンな事を思わせる力がありました(私には)。

一瞬こんなトボケた事が頭に浮かび、激しい横揺れに耐えながら「地震!!」と気付き頭まで布団を被ったのでした。



地震の恐ろしさを思い知る

その時の状況等は長くなりますので省きますが、あの大きく揺れた感覚は未だに忘れられません。

それでも、あの時は大きな地震が起こるとどうなるか?何が起こるか?という知識がほとんどなく、家族と一緒だった事もあり「学校行くまでまだ時間あるから」と2度寝したのでした。
今なら確実に2度寝などしないでしょう。

無知とは本当に恐ろしいもので、当時あの揺れが起こった後街はどうなってしまったか全く想像できていませんでした。
神戸の街があんな事になっているとは、学校に行く交通手段がなくなっているとは微塵も思いませんでした。

私がのんき過ぎだったとも思いますが、それ位「関西で大地震が起こる」なんて予想外の出来事だったのでした。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?