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スクラムフェス神奈川の運営に参加したり各地に参加させていただいたり

Regional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2024 6日目の記事として書かせていただきます!
直前の5日目は、yaskamitoさんのスクラムフェスニセコのお話でした。以下文中でも出てきますが、私も去年参加して濃密な良い時間を過ごせたフェスで、神奈川も大いに参考にさせていただいています(RSGTでkamitoさんに質問責めしましたw)。

2024年は、スクラムフェス神奈川の運営に参加させてもらったり、年始のRSGTに始まり、新潟、大阪、仙台、沖縄と4つのスクラムフェスに参加させてもらったりしたので(沖縄は来週なので予定ですが)、嬉しげにこのアドベントカレンダーに飛び込んでしまったので・・・雑多に書きます!


運営に参加した背景

RSGTも各地スクラムフェスも初心者へのサポートが手厚いと思いますが、長く続いていてリピーターも多いコミュニティですし、学びに熱心な方々はイベント以外の勉強会や読書会で会い続けている方もいらっしゃいます。
そういう背景もあってです、RSGTに初参加したとき「ハイコンテクストな会話がされているなー」と思ってました。
「登壇している人たちに近づけなさそう」「もう席がなさそう」という印象も持ってしまいました。
正直、何かのコミュニティの新参者が持つ印象の、あるあるですよね。

ですが、手を差し伸べてくださる先輩方がいたり、スクフェス同期のような話しやすい人が身近にいたことで「次、スクフェスどっか行ってみます?」的な話をできたことから今の自分があるので、有り難いと思うわけです。

正統的周辺参加

そんな頃、ちょうどワークショップデザイナー育成プログラムで学んでいて「これだ!」と符合したのが『正統的周辺参加』という概念でした。

それは、Jean Lave と Etienne Wenger が著書 Situated Learning - Legitimate Peripheral Participation (邦題「状況に埋め込まれた学習」産業図書 1993)で示した考え方で、新参者が職人の共同体に弟子入り後、その共同体の中で徐々に役に立てるようになり、次第に「中心的役割」を担えるようになって一人前になり、ついには次の親方・師匠となっていく(十全化する)という徒弟制型の学習過程に着目して、周辺部分から徐々に参加度を増していく様を定義したものだそうです。

WSDで習った正統的周辺参加の図を少し言葉を変えて描いてみたもの

注目したのは、上の図に描いた「先輩」の存在の重要性です。
新人がいきなり「親方・師匠」の隣に行って観察して技術を盗もうとしても熟練度のギャップがありすぎて能力を高めにくいが、自分に程近い「先輩」の存在が「足場かけ」になって上達していけるという文脈です。
例えば、組織のオンボーディングでも近い考え方をしてメンターをアサインしたりしているのではと思います。

ちょっと先輩が開催するスクラムフェス

そんなことを考えていたところに勉強会で知り合ってフォローしていた正義さんのポストが飛び込んできたわけです。

正義さん、勝手に引用恐縮ですが、7,000件近くimpされてますね(凄)

勢いで手を挙げて、初陣(秋の陣の初回)を手伝ってみました。
そうこうしている中で、特に意志確認をとったわけではないですが、どうも「ちょっと先輩が開催するスクラムフェス」の場を作りたいというマインドは近そうだなと思って、それからも勝手にコミットしたいと思って、運営の近くをウロウロさせていただいています。

そして今年の3月、合宿 × アンカンファレンス型の「春の陣」にも参加させてもらいました(事前に合宿構想を聞いてたことは前年のスクラムフェスニセコに参加するモチベーションをブーストさせてくれたりもしました)。

そして、蓋を開けてみると、そんな空気を嗅ぎつけてもらえたかのように「スクラムフェス初めて」な方にけっこう参加していただけました。
しかもその後、そこに参加してくださってた方がアジャイル勉強会の裾野を拡げるコミュニティを立ち上げる(しかも複数の)流れを目の当たりにできています。能動的なみなさんに刺激を受けていますし、神奈川でお会いしたよしみでずっと応援しています。なんか印象深い1年を過ごせました。

機会を与えてくださった正義さんと運営仲間のみなさん、プラットフォームを使わせていただくだけでなく、惜しみなく知見を提供してバックアップしてくださるスクラムギャザリング運営の先達のみなさんに感謝ばかりです。
ここにも「正統的周辺参加」の場があって、私も享受させていただいているというフラクタル構造に気付きました。ありがたや。

ちょっと先輩も歳をとる(実年齢の話じゃなくw)

とはいえ「1年目は1回きり」です。
自分だってスクラムコミュニティの3年生とか4年生とかになっていきますし、「神奈川の常連さん」も増えてくるでしょう。それはそれでとても有り難いことですし、そのことに無駄に抗うことでもないなと思っています。
2年目のシーズンを迎えて、一応「ちょっと先輩」の気持ちは継続しながら、どんな場を作っていけるだろうか??自分も楽しんでいきたいと思います!

気付いたこと

さて、東京で RSGT があるのに神奈川でスクラムフェスをやる意義はあるのか?という問答も当初はありましたが・・・どうやらスクラムフェス神奈川の需要はそこそこあるのでは?と思えました。

  • 小田原(秋の陣は海老名)を開催地にしたことで、近隣に縁のある人が参加したい/参加してみようかなと思える(このあたりは各地域のスクラムフェスやコミュニティと同様)

  • (いろんな事情から)遠方には出掛けにくい人も参加できる

  • 平日は抜けられないが、土日なら参加できる人が来れる(曜日の話なので別軸ですが)

嬉しかったこと

また、個人的に嬉しかったことを一つ書かせてください。
春の陣に(次の秋の陣もでしたが)会社のメンバーが参加してくれました。しかも、まわりの参加者のみなさんに触発されて、2日目の LT に参戦してくれてました。発表内容も「自分のいるチームの自慢」で(あすみかんさんのスポンサートークに触発されたらしいですが)けっこう胸熱でした。

その後、各地に参加させていただいて

ここまでに思いのほか字数を使っているので、当初予定よりこのセクションは端的に行かせていただこうと思います。
ふりかえると、やっぱりどのスクラムフェスも体験を伝えたくて仕方がなかったらしく・・どれも参加後に note にレポートを書いていましたので、ここでは、レポートであまり触れてなさそうな思い出を書き残そうと思います。
(そして、ここはややハイコンテクストになることをご容赦ください)

  • スクラムフェス新潟(現地ワークショップ開催)

    • 実行委員長のじゅんぺーさんが神奈川に参加してくださってこともあってか初めてなのに親近感をもって行けました。こういうのも参加の増幅に繫がりますね。

    • Day2 をワークショップ部屋で過ごさせてもらった(実演1+参加2)のが貴重な経験になりました。経験学習が溢れました。

    • その後、登壇Tシャツの普段使い度が群を抜いて高いです!

  • スクラムフェス大阪(オンライン登壇)

    • ゆるふわ輪読仲間6人(+ゲスト2人)とのワイガヤ共同登壇で、大阪のWiAサテライトか神奈川サテライトかに行きたいとも思ったんですが、会社でチケット買った仲間が4人集まったので、プチサテライトを開催、オフィスから登壇する実績と併せて解除できました。

    • 終了後、会社仲間は解散したので、そのまま小田原に向かって神奈川サテライトの懇親会に凸しました。そこでお会いしてから仲良くしていただいている方も結構いたりします!

  • スクラムフェス仙台(現地ワークショップ開催)

    • 会場で供されていた「透明性の低いビール」が美味しかったです。こういうのも👆ハイコンテクストになっちゃいますがw。やっぱりビールの期待は裏切られませんでした。

    • これは完全に個人的な繋がり上の観測ですが、初登壇をされている方が多かった印象でした。最近増えていると思うんですが、先輩と後輩との共同登壇、同僚との共同登壇、みたいのが和気藹々としていて、学生さんもいて・・という温かい雰囲気を感じました。

    • 飲み会に行って運営の方と話せたたことで、沖縄にプロポーザルを出す(会いに行こうと思う)モチベーションが出ました。その代わりにニセコは両立できず断念したというのが私のリアルです。

  • スクラムフェス沖縄(現地ワークショップ開催)

    • 行きます、来週。楽しみです!

    • バスで行こうとしていて情報が少なくて不安になってますがw、「バス旅を楽しむ余裕をもたなきゃ」と行く前からリトリートが始まっています。

    • しつもん読書会を共催させていただきます。よかったら「創造性」を感じる本をお持ちください!

そして、ひと月後にはもう RSGT2025 がやってきますね。
どうも次回が御茶ノ水での最終開催になるとのことでで、来年は半分くらい使えない情報になりそうですが、初めて参加の方にもガイドになるように、過ごしかたを書いてみたりもしています。

結びに

書き始めたら、あれこれと書いちゃいました。ここまでご覧いただいた方、本当にありがとうございます。
10日後には、未だ参加していないスクラムフェスも残り3箇所になるなぁ(でも現地参加が未だできていないところもあるなぁ)・・、来年はどこに行けるかなぁ?と既に思いを馳せ始めています。

先日、この界隈でよくお世話になっている方々と美味しくお酒を飲んでて、「今日も丸一日仕事してきてるのに夜もまぁまぁ頭使って喋ってますよね。でも、ここの人たちと話してると、なんか元気チャージしてますよね」などと話してました。会話のお相手は、そのことを『存在承認を得られている』と的確に表現されてて、『めちゃしっくりきます』と声が漏れ出ました。
そして、こっちはおそらく的確に表現できてないと思いながら書きますが、どこかこう「集団でコーチングし合っている」ようでもあると思ったりしています。
来年もその輪に混ざりに行くのは間違いないですし、また新たに輪に交ざっていただける場やきっかけづくりをお手伝いできればと思っています。

というわけで、2025年3月15日、小田原でお会いできることを楽しみにしています!👇

明日の7日目は、jxmtst さんのXP祭りに絡めたお話、楽しみです。
私も今年のXP祭りに2度目の参加をさせていただきました。そこで実施させていただいたワークショップのアップデート版 を RSGT2025 の Day3 に実施させていただく予定です。

それでは、Merry Christmas!! & よいお年を!


今年は4つのカレンダーに参加させていただいています(過去最多)。
それだけ、参加している(と自認できる)コミュニティや関心領域が増えてきたということで、2024年も多少は前進できたかな…と思うことにします。