見出し画像

シズるかシズらないか、それだけが問題だ

sio株式会社は3月に大阪でネオ居酒屋、4月に奈良ですき焼き店をオープンします。

何故フレンチで新店を出さないのか、とたまに聞かれます。sioはジャンル分けする必要があればフレンチレストランになるんでしょうけど、僕らにフランス料理を作っている意識はなく、フレンチやイタリアンの技法やアプローチを使ってsioの料理を作ってます。o/sioもスタンスは「理想の食堂」だし、パーラー大箸は「純洋食とスイーツ」と謳っています。やりたい料理をやる、皆が喜んでくれることをやる、僕らはシンプルです。

何故関西に?という質問も受けます。

常に「やったことないところ」で「やったことないこと」に挑戦したい。そこで僕らの店、僕らの料理、僕らのスタッフ、僕らのスタンスを好きになってくれる人が増えたら嬉しいし、それを想像するとワクワクする。sioが大切にする「シズル感」がその挑戦にあるからです。

熱い鉄板に踊る油や水の音になぞらえて、おいしそうな料理を「シズルがある」と言います。おいしい料理には気持ちを高揚させる力がある。幸せの分母を増やすための新たな挑戦を続ける僕らは、判断基準のひとつとして「シズル感があるのか?」「ワクワクすることなのか?」を自問自答し続けています。

大阪の居酒屋「ザ・ニューワールド」は、「僕らが行きたい居酒屋」。居酒屋だからできる「遊び」をふんだんに詰め込みます。料理はネオ居酒屋系おつまみを多く考案し、ドリンクは尾鈴山蒸留所の「山ねこ」を使った爽やかで軽やかなレモンサワーや、ナチュール系ワインなどセレクトしてます。

ちょいチラ見せします

【イワシのPTS巻】 イワシの開きにポテサラを詰め込み巻いて揚げてみました


DJブースも入れました。色んな使い方を想像して作ってます。「楽しさ」「遊び」を全面に押し出して、大阪らしいミックスカルチャーに切り込んでいくつもりです。

奈良のすき焼き店「㐂つね」は、日本人に馴染みのあるすき焼きをアップデートすることをテーマにしてます。詳しくはここに書きましたが

すき焼きは、明治時代に牛肉食が輸入され従来の鍋料理と融合したフュージョン料理で、さらにそれがご馳走になってますよね。僕はすき焼きを、寛大で融合が得意な日本食文化の権化みたいな料理だと捉えてます。すき焼きって僕らの料理に対するスタンスと重なるものがあると感じていて、いつか必ずやりたい料理だった。それを古都・奈良で現実にすることができて、しかも中川政七商店さんの素晴らしい建物に入れていただき、身の引き締まる思いです。

すき焼きは肉をがっつり食べるイメージですけど、実は一人前の肉の量って3枚くらいなんですよ。それなら、その3枚に至るまでどんなストーリーを構築して、3枚のピークをどれだけ高められるか、そして3枚のあと、どう締めくくるのか。奈良に行く木田(現・o/sioシェフ)がどんな物語を紡ぎ出せるか、大いなる挑戦に旅立たせます。

今回の出店を機に、大阪・奈良をはじめとする関西の皆さんと新しいチャレンジをするチャンスが増え、関西方面に行くチャンスが増えるのも本当に嬉しい。常にシズってたい僕らが、みなさんの気持ちに火を灯しに参じます!

いいなと思ったら応援しよう!