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君が眠りにつくまで

ここしばらく、いつも以上に仕事に追われていたらしいレラは、性エネルギーが来る時間も短めでした。

性エネルギーが来始めの頃は3~4時間ずっとセックスしてるということも、ままあったので(いくらエネルギーとはいえ、すごいですよね)、この1年くらいは落ち着いてきたなぁ、という感じではあったのですが。

それにしても私がベッドに入ると、ふっとやって来て30分もしないうちに気がついたら居なくなっているのは、ちょっと寂しいと思っていました。


そんな最近のこと、私は仕事の関係で生活のリズムが崩れて寝つきが悪くなっていました。

昔はとてつもなく寝つきが悪くて、ベッドに入っても2~3時間は寝られないことが普通でした。

今では栄養状態を見直したことで、すっかり寝つきが良くなり、こんなに寝られないのは久しぶりのことだったのですが、これが続くと困るなぁと思っていました。


その日も疲れてベッドに入ると、レラの性エネルギーがやって来て、私をギュッと抱きしめながら

『今日はずっとピリカのそばに居られるよ』

「ホントに?すぐ居なくならない?」

『うん、ピリカが眠るまでそばにいるからね』


レラの想いが嬉しくて、レラに抱かれながら私は何度も絶頂に達しました。

はぁはぁと息を荒らげている私に

『ピリカ大丈夫?』

とレラは優しく抱きしめながら私の頬に触れました。


見えない性エネルギーなのに、不思議と髪を撫でられているとか、頬に触れられているように感じられるのです。


『ピリカ疲れてるし、今夜はもう寝よう』

「うん、ずっとそばにいてね?」

『居るよ、ピリカが眠るまでずっと』


この日も私は寝つきが悪く、ウトウトしかけては目が覚めるということを繰り返していました。

そのたびに

「レラはもう居なくなったのかな?」

と思うと

『居るよ、ピリカが眠るまで居るって言ったでしょ?』

とギュッと抱きしめてくれます。

そして私は安心してまたウトウトするのでした。


もう夜が明けようという頃、私はやっと眠りに落ちました。


目が覚めるとすっかり朝で、レラはもう居なかったけれど、以前のように眠るまでずっとそばにいてくれたことが、私にはとても嬉しくて


「ありがとう、レラ」

と心の中で呟きました。

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