EP.001 UNQUOTE 弓削純平 / JUNPEI YUGE(建築・東京)
UNQUOTE
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“アンクオートはクォーテーションマーク("")の終端記号を意味する言葉です。これは引用文と地の文の結節点でもあります。プロジェクトの文脈、あるいは先人の知恵やクライアントのライフスタイルなど、様々なことがらの「引用」から始まり、そこに独自の要素を加えて新たに紡いでいくことこそが、デザインの面白さであり役割である、と私たちは考えます。”
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はじめまして. ひらめきはいつも突然に. ピリオドを打つということはそれよりも前に文脈があったということ. 私のピリオドがはじまった瞬間. 自分をクリエイト. 未来がやってきて初めて過去の意味に気づく. 空気感や温度を閉じ込めた音声. 話す中で答えにたどり着く. プロセスをシェア. クォーテンションマーク(””)の終端記号. 引用から始まり、独自の要素を加える. 建築を作ることと説明することがセットで求められることへの疑問. 建築に限らない引用. 今の社会やクライアントにどう接続できるか. 直感的思考と現実的思考. 良い意味での平行線. 違う思考が入ることによる奥行. 理解できないで終わらない. 学生時代のアイデアコンペ. 分からないながらも議論することの懐かしさ. 実務という現実. 今までのことが使えないという壁. 相手に解釈を委ねる. 伝えていないのに言葉に追いつく. 掴んでいる本質が同じ. 誤読を生む. 休符に音を鳴らす. 動作が伴うデザイン. 観察すること. 自分が考えていることと違う角度で捉えてもらう. 説明文だけが全てではない. 時間軸的な矛盾. 平等な時間と平等でない時間. 新しい発見を楽しもう
--ayako
じゅんじゅんの感想聞きながらまた問いがたってしまいました笑
本編で話そうかと思ったんですけど永遠と終わらなくなりそうなのでアフタートークにて。「ピリオドは結節点」という表現をされていて、気づいた瞬間にそのなかから何かを選ぶ(引用する)、つまり、紡ぐということがデザインという行為との視点に
ピリオドは「打つ」ものなのか
「はじめる」「生まれる」「弾ける」ものなのか「結節点」なのか、なんなのか。その動詞が気になったというか、動詞の捉え方にその人の時間軸の刻み方?が見えそうな気がしました。
で、今の私の捉え方なんだろうと思ったときに「見つける」が近いかなーとか。ピリオドに限らず、私は何かをずっと探しているらしい笑
--miyabi
あー、なるほどね。
言葉のチョイスにさえもその人の思考や捉え方の特性が出てくるのか。その視点は面白いね。
「結節点」つなぎめ、むすびめ
--junpei
ピリオド自体が結節点ではなくて、「ピリオド=気づき」を分析することで次のピリオド、過去のピリオドとの結節点になるのではないかと思ってます。気づきは突然やってくるイメージですが、探しているものの近くで生まれる気がしてます。物理的な近さではなくて、匂いに記憶がみたいな一見関係ない繋がりから気づきが発生する事もあるかなと。
一方で意図的にピリオドを打つ事もあると思います。気づいた事にする。ここまできたら何かはあるでしょな感じで区切る。そう考えると、ピリオドの動詞よりも、認識したときにその前後の時間軸を振り返る事がピリオドをはじめる事なのかもしれないです。
これは、回りくどい言い方をしているだけで、一般的に認識されている行為ですでに存在している事なのかもと思ったり。今はピリはじに注目しているから、そう思ってるだけで、ごく普通の事なのかもしれません。
--ayako
じゅんじゅんは、嗅覚がいいんだろうなぁ。何かある気がするという匂いってなんかいい。自分の周りの事象を丁寧に分析したことなかったけど(つくづく感覚だなと思います笑)こうやって言語化してもらうと、あーそうかもそういう思考になってるのかもという発見が面白い。
たしかに、ごく普通のことなのかもしれないけど、それを真面目に考えるという行為がまた面白いね笑
--miyabi
普通の行為なんだけど、当たり前だからこそ見過ごしてることってたくさんあるんだろうね。普通のことを深ぼる。解像度を上げていってより鮮明にする。そうすることで言葉も強くなっていく。そして、繋がっていく点が増えていくのかも。
--junpei
ピリオドがはじまる時はテンションがあがるってのもポイントかもしれないですね。同じ行為でもメンタル次第で見える景色は違う。
--junpei
「ピリオドがはじまる」を世の中にすでに認知されている行為で別の言い方ですると何かありますかね?PDCAサイクルとか。
--ayako
今、ぱっと出てきたのは「Fall in love」やけど、そういうことじゃないね笑 でも、アイデア見つけたときは「神さま降りてた!」とも言う。やっぱり何と何かがピーンと繋がった瞬間なのかな。
日本語でも英語でも、ことわざの表現とか、ヒントあるかも。
--miyabi
私は、赤い実はじけたパチンかな。
実からピリオドの種がはじけて(何かに気付いて)
芽が出て(動き出して)
花開いて(何かの形になって)
実ができてパチン!(成熟して次のサイクルへ)
循環だね。でも、イメージとしては円をぐるぐるじゃなくて、時間軸があるから、螺旋状。トルネード型だな。
--ayako
あ、英語で思い出したけど「Connecting the dots.」これは近しいものがあるかも。dotとperiodと、図形的には似てるけど意味合いは違う気もするし、点と線の意味合いが逆転してるのかなとも今思ったけど、
点と点 → 単語
線でつなぐ → 文脈
ピリオド → 終止符
打つ → 文脈を立ち表す
ピリオドの捉え方って意識して見つけていくニュアンスと、ある日突然現れるニュアンスと(無意識下で両方やしてるのかもやけど)
0→1 のはじまる(生まれる)と
1→∞のはじまると
はじまるポイントの違いもあるかもね。
--miyabi
点を単語とするならば、点を繋ぐのは文脈じゃなくて文章なんじゃないかな。ピリオドは、文章をつなぐもの。だから前後関係、時間軸を伴った文脈が生まれる。
文脈とは、文のすじみち。文章の流れの中にある意味内容の続きぐあい。だから、点と点をつなぐ行為はカタチにしていくことで、ピリオドはカタチが見えてきた時に打たれるものなのかも。
--miyabi
自分をクリエイトするは、点を繋いでいく行為だったんだけど。自分をクリエイトするから、ピリオドをはじめるにはどうすれば良いんだろうに接続されていくのはピリオドを打つ行為。
--miyabi
ただ、これが点を文章、線を文脈という前提にすると、線とピリオドの意味合いが近いよね。ってことになっちゃうのかも。だから、言葉や記号が意味することの前提条件が何なのかを考えて共通認識していくことも大事なのかもね。
--miyabi
降りてきた言葉のメモ。
何かと何かのあいだ
「関係の発見」
--ayako
「行間を読む」という言葉がありますが、関係の発見にもつながりそう。意味づけというのは関係の中に見えてくるもので、文章と文章が繋がれた(もしくはもっと単純に文と文)の意味内容の続きぐあい=文脈というのも、行間を読みながら見えてくるもの?
--miyabi
過去 A
現在 B
未来 C
もっと先の未来 D
Bから見たAと
Cから見たAと
Dから見たAって。
関係性が違うから、見る地点によってAの意味が変わってくる。それが過去を意味付けするってことになる。
A、B、C、Dの境目は?
その境目をピリオドで区切っている。
行間を読むとは何故そこで区切られたのかってことを考えて、関係性を見ていくことなのかも??
--ayako
おー、分かりやすい!
--junpei
Bから見たAと
Cから見たAと
Dから見たAって
関係性が違うから、見る地点によってAの意味が変わってくる。(この気づきもピリオドなのかも)
建築家としてをアウトプットする際に確かめる行為としてやるべきことかなと思います。直感的にこれができるようになるまで、(無意識化)練習したいなと。
ある視点に立った正論を導き出すことよりも、検討を重ねて矛盾を議論の対象として問題定義できるまで理解しておくことが、他人と物を作っていく作業には重要なのかもと思ました。もちろん自分なりの解釈も必要ですが、それがベストな回答にはならない可能性もあるということは実感しているので。
--junpei
0→1 のはじまる(生まれる)と、
1→∞のはじまる
この違いって、具体的にどんな事になるのかな?1→∞のはじまるは結果がまだ見えていないってこと?
--ayako
0→1は、アイデアみたいなものかもです。何か企画を思いついたときとか、記事のテーマやキャッチコピーが閃いたときとかに「生まれた!」と思います。
1→∞は、その企画を実現させるための要素とか、テーマに対して具体的に構成を考えて記事にしていく段階というか。
--ayako
と、ここまで書いて、
この感覚は、ある程度自分たちで編集できる事象の話かも。例えば何かウェブメディアを運営しているとして、特集や企画を思いつく0→1が得意な人と、テーマ(条件)に対して制作していくのが得意なエンジニア寄りの1→∞が得意な人がいるなと思ってて
ピリはじに関しては、
0→1 みやびさん
1→∞ あやこ
の役割がうまいことハマってるような気がしてます。みやびさんの直感を「ことば」で翻訳しながら世界を広げていってる感覚なのかな。
でもその役割も相対的なもので、周りに1→∞が得意な人が多ければ、私の役割が0→1になることが(特に仕事だと)多いことに気づいた。つまりは、互いの関係性ってことなのか。
--miyabi
あやこちゃんが0→1になって、自分が1→∞になることもあるんだよね。関係性は常に一定ではなくて、時間やシチュエーション、あらゆる要因で入れ替わるのかもね。
--ayako
「関係性」というキーワードはこれからも出てきそうなので、ゆっくり溶かしていきましょう◎