盛りだくさんの日
南への旅行から戻って、パリ2日目。オペラ座でのコンサートを予約してある。開演は12時。余裕をもって1時間くらい前に到着したい。メトロの駅に向かうと、広場がマラソン会場のようになっていて、面食らう。横断歩道を渡りたいのに、走者が途切れない。同じように困っている人はいて、いっせーの!という感じで一気に突っ切る。やれやれ。
メトロは一回乗り換えて、30分ほどでOpera に到着。階段をのぼって外に出ると、オペラ座は目の前。あれれ? 見慣れた建物ではなく、あせる。修復中なのだろう、化粧品会社の宣伝を兼ねてがっつり覆われている。寂しいなあ。
時間に余裕があったので、ブティックをのぞく。オペラ・ガルニエといえばバレエ。シューズをモチーフにしたキーホルダーを衝動買い。それと、トートバッグがほしかったので、オペラ座の怪人の絵と文字が入った黒を買う。バッグの内側にも柄が入っていて、おしゃれ。
さて、席に向かう。ぎりぎり手に入れたチケットは、5階のアンフィテアトル。階段のようにちょっと急だけど、よく見えた。オペラ座オーケストラの団員による、リラクゼーションのコンサート。ピアノ、チェロ、バイオリンがメインの室内楽で、曲によって、フルートやオーボエなどが加わる。
とにかくオペラ座で音楽を聴く、ということに意味があると思って来たので、満足した。演奏途中の出入り自由というゆったりしたものだった。
次は、生まれ変わったデパート、サマリテーヌへ。メトロですぐ着く。高級ブランド店が多いので、普通なら行かないところだが、今回は買っておきたいものがあった。買い物のあと、最上階のカフェで軽食を食べたのだが、まずくて高くて、激しく後悔した。あのしなびたサラダはなんだ?
人は多いし、ああ疲れた。メトロで帰るのはややこしいので、タクシーに乗る。今回の旅行は、タクシーをばんばん使うと決めている。お金より体力と安全です。
途中、ゲリラ豪雨のような雨に見舞われる。あんなに上天気だったのに。カフェのテラス席にいた人たちが、小さなパラソルの下にわらわらと避難している。
滞在先に着いたときは、少し小降りになっていただろうか。フードをかぶってタクシーから出る。たいてい半端なコイン分は、「取っておいて」と気前よくしている。円に換算はしない…。運転手さんが急に愛想よくなるのが、おかしい。
さて、明日は月曜日。夜はまたコンサートに行くので、その前にパリ市立現代美術館、と思ったら、休館日。仕方ない。近所の素敵な本屋さんとブティックめぐりをしようかな。