パリ3日目
よく眠った。
日本にいてもそうなのだが、まず起床すると、ソファでうだうだして頭をはっきりしてさせる。ぼーっとしながらSNS を一通りチェックする。
今朝は、「今日は○○さんのお誕生日です!」…今年になってから訃報を受け取った学生時代の友人だ。彼女の人懐こい笑顔と、少し低い声が頭の中でぐるぐる回る。リタイアした彼女は、「今度ソロ旅に行くときは、声をかけてね」と言っていた。元気だったら、今私の横にいるのかもしれない。いや、目に見えないだけで、きっと彼女は、この部屋でにこにこしてくれているのだろう。
少しだけ涙ぐんだパリの朝。
あの時話してくれれば、たかが北海道から東京、会いに行ったのにとも思った。でも、会って別れるときのことを思うと、胸がしめつけられる。私が彼女の立場だったとしても、同じことをしただろう。するだろう。
私の中にいる彼女は、明るい笑顔のまま生き続けている。
みんな同じところへ行くのだ。だよね、ちかちゃん。
フランスに来てからというもの、毎日の歩数がすごい。特に南の田舎では、階段や傾斜地もあって、膝に負担をかけすぎたかもしれない。だからパリでは、できるだけメトロで行きやすく、道に迷わないように行けるところを選ぶとか、行きにくい場所はタクシーに頼る。お願い、私の脚よ、日本に戻るまでがんばってね。
さて今日は、夜のコンサートだ。G7を予約した。
出発までは、洗濯そうじ。それから近くの書店に行く。店内は広いので、じっくり過ごすと1時間はかかるだろう。そのあとは、ショーウィンドウのなかのバッグが気になるブティックに寄ってみようか。
お天気は、くもり。