こんなタイミングでアイドルを見つけてしまった話 ④アイドルに飽きていた自分と、沼への入り口

前回↓


さて、長々と書いているnoteもここから第2章に入ります。
第2章はいよいよ私の推し、楠あんずさんが登場します。沼堕ちの過程をたどりながら、もう扉を開くことはないと思っていた自分のオタク熱をいかにして再燃させたかという話をしていきます。

このnoteですが本当にたくさんの反響を頂いておりまして、演者・オタク双方から大変好評を頂いております。自分のイベント運営と並行しながらのため、どうしても更新頻度上がりませんが気長にお待ちいただければと思います。
一応このnoteは5/18の登竜門の出来事を最終回という予定にしました。まだ記事では2/23だよ???大丈夫そ?という声が聞こえてきますが…w



優先すべきは、デカマクラ

4Aラストライブ終了後、ぴろーは3月13日開催のオフラインDJイベント「デカマクラ Part.5」の開催に向けて動き出していた。

P5フライヤー1

4回のオンラインイベントを経て順調に成長し、ついに配信の同接は最大50人に到達。順風満帆のイベントかに見えたが、このPart.5開催を前に大きく躓いていた。
単純に、3/4(金)開催のPart.4(オンライン回)との間隔が詰まっているだけでなく、この間の3/10(木)にDJイベント出演の予定、さらに各種進めなければいけない運営作業が積み重なっており、タスクオーバーが深刻になっていた時期だった。

私は元々デカマクラ Part.5の開催日を2月末に設定しようとしていたが、運営の怠慢や感染の収束見通しが立たないオミクロン株の動きを見て、1月末まで引っ張って3/13の開催を決定した。
そしてこの時期、まだ収束の一途を見せないどころか会社や知人に感染者が続出する状況で本当にイベントは開催できるのか、マンボウ中にイベントを開いていいのか、様々な悩みに苛まれることになった。

そしてどうしてなのか、告知はちゃんとしているはずなのにTwiplaの参加表明がたったの一人。

僕は、分かっている負け戦をしなければならないのか。こんなんで本当に7/10にMOGRAを満員にできるのか?
不安は増幅され、いつしか去年のような体調不良に見舞われるようになった。


未来の推しと初めてのお話

そんなこの頃の毎日の楽しみは元4Aメンバーの配信だった。
ラストライブ終了後、私は初代4Aメンバー17人(卒業した子を含む)をリスト化して監視。そのうち実際にTwitterをフォローしていたのは、中野、キャサリンのみ。アイドルさんからすると突然謎の人がコメント欄に現れた形だが、どの人にも良くしてもらった。記憶が間違っていなければ、なおるん、ありちゃん、ちーな、maasa、ゆんてゃ、えむあい辺りの配信には顔を出していた。

そして2月26日。未来の推し、楠あんずの配信(ポコチャ)を始めて見た。
彼女の名前は一度か二度事前に聞いていた気がする。もうその辺の記憶もほとんどない。
ステージ上で変顔するやつがいるんだ、みたいな。そんなだったかも。

ただ、私はそんな曖昧な記憶でなぜこの日付だけははっきりと覚えているのかというと、ある記録を残していたからだ。
当時まだゼロプロのことについてほとんど何も分かっていない私は、はぁとさんとLINEで雑談しながら知識を習得するための情報収集をしていた。
配信中に私はこんなコメントを残している。

さらした

こ れ ほ ど 美 し い ブ ー メ ラ ン が か つ て あ っ た だ ろ う か

私はたった1回の配信で、この子の奥深さに気づいた。
基本社交的で、普通の人よりは多くの人と関わりを持ってきた私だが、配信を見た時に、何かは言語化できない面白さを感じた。人を判断する時に感性から訴えてくる何か。この子は、人気も出るしガチ恋オタクを作るなあ、と遠巻きに見ながら思っていた。

しかし、この時の記憶がほとんどないように、私はその後誰に肩入れするでもなく、見たい時に見たい人の配信を見る生活を続けていた。あんずもその一人。配信でちゃんと顔を見て、コメントを打ってもなお、まだ推しになる気配は微塵も感じられなかった。いっぱいいるうちのアイドルの一人だった。


アイドルに飽きていた自分

というのも、2019年9月20日にオタク第一期を閉じた私にとって、もうオタ活を再開する気力は残っていなかった。
当時の思考はこのシリーズの記事に残っているので参考にしてほしい。

もう、人生の全てをかけて応援しようという人に出会える気もしなかったし、30歳も近くなってきたタイミングで、時間とお金と体力を使って新しく何かを追いかけようという気持ちは毛頭なかった。

加えて、コロナ禍でオタクコンテンツは激変した。
ライブイベントはすべてオンライン化、さらにコロナ禍前から台頭していたVtuber勢が一気に勢力を伸ばしたが、私はこの時代の変化に対応できなかった。それらを面白いと微塵も思えなかった。ライブハウスの中で、ホールの中で体験できる感動と興奮は、画質の悪い配信画面や、VRや、画面の向こうへのスパチャで置き換えられるものではない。

僕の遊び場は、気が付いたら消えていた。
その結果が、現場から離れた「アニクラ」という選択肢に繋がっていったのかもしれない。

さらに、ここ数年はとにかく演者の不祥事が相次いだ。
不倫、コンプラ違反、繋がり…名も知らぬ人たちだけでなく、いわゆる天空の声優、アイドルがいとも簡単に不祥事で活動休止する世界に。

特にアイドルの不祥事には敏感だった。
ここからは私のアイドル論になるが、やはりアイドルは、人に希望や夢、元気を与える存在だと思っている。悲しませることをするなんてもってのほかなのだ。時代を引っ張ってきた48、坂、こういった中からも次々と不祥事が出る中で思ったこと

「お前ら、アイドル舐めてるのか?」

もう、アイドルなんてどうでもいい。
他の世界と関係なくアイドルを続けることを選んだ望月みゆがいれば、それでいい。


少しだけ違った、ゼロプロの世界

それがゼロプロに来てみて、少しだけ考えが変わった。
全員とまでは言わないが、かなりの演者がアイドルに対して真剣に取り組んでいるのだ。今は一人に一人オタクが付くかどうか。明日の未来も分からない。そんな環境でも、彼女たちは今の一瞬一瞬を大切に毎日を生きている。自分の目指すアイドル像に向けて日々研鑽を積んでいる。配信を通して、私は感動した。
これだけアイドルに対する信頼が揺らいでいる(と、自分は思っている)時代に、まだこんなに真剣に頑張る人たちが、一人ではなく、たくさんいたんだと。

冷静に考えてみればそりゃあそうだ、みんなそこまで真剣じゃなかったら、あの4Aラストライブは生まれなかったはずだから。

これは面白いことになりそうだから、たまには顔を出そうかな。知り合いもいるし。
あくまでアニクラの人事交流と自分のDJイベントが優先ながらも、私は予定のない日にゼロプロ現場を選択肢に入れるようにした。ここなら、無理に推しを作らなくても、きっと楽しめそうだ。
この時はほんの小さな変化だが、これが後の大きな変化を生む呼び水となった。


いっぱい笑うあんずさんは好き?


私の話は???
今このnoteを読んでいるであろう楠あんずさんはそろそろやきもきしていることでしょうw  お待たせしました。ここからいよいよ沼堕ちの話です。

3月5日。
それは、たった一枚の写真から始まった。

自分の心が、動いた瞬間だった。

何がそう思わせるのかは分からないが、この写真、いいな…
特に2枚目の笑顔が、とっても素敵だ…

私は当時そのくらいの言語化しかできなかった。
論理ではなく、感性が先行している時に起きがちなことだ。
ではなぜその感性は働いたのか?4Aラストライブの時に思ったことをその後の配信で確かめたように、ごりごりの理系の私はすぐ理由を見つけたくなる。全ての現象には理由があると思っている。「理由」が欲しいのだ。

この話を先日ゼロプロオタクとしたところ、「そこを『なんかいい』で片付けないのがぴろーの凄い所だよね」と言われた。

2ヶ月以上経った自分だから冷静な視点でここに考察を加えるが、おそらく当時の自分はこの写真に楠あんずのアイドル性、アイドルとしてのきらめきを初めて見つけたんだなと思っている。
ではそのアイドル性とは何か?という話はおいおいしていくことにして、私はこの屈託のない笑顔にやられた。

そしてこの瞬間、2021年からフォローしていた中野、キャサリンに続き、あんずのTwitterをフォローすることを決めた。この現場に行くことはあっても深入れすることはしないつもりだったのに、自分の意思を自分で破った

時間が経って冷静に振り返ると、こうした「予兆」みたいなものは散りばめられていた。明らかにおかしなことが起きている。
ただ、私にはデカマクラも、キャサリンの物語も、他にもいろいろな話が同時に動いていた。この話は、単なる一つの出来事に過ぎないし、当時ほとんど気にも留めていなかった。


沼に片足を突っ込むまで、あと、8日。


次回↓


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