ぴ論公論① アイドル業界再編論

この記事は「オタクアドベントカレンダー」の12/6の記事になります。

今日からはNHKのあの番組をもじった持論を語る記事、ぴ論公論シリーズが続きます。
今回はアイドル業界再編論です。先にタイトル書いちゃったけど、女性地下アイドル再編論ですね。

近年、特にオタク歴長い有名アカウントを中心に業界衰退や業界の未来を嘆く声が聞こえます。

実際、私も見ていて活気がないなと思うのは正直な感想です。
応援しているグループの事業規模とかいろいろな問題はあるのでしょうが、ゼロプロが上位フェスに出れるようになったので色々なグループを見ながら感じることとして業界全体の衰退は免れないのでは?と思います。

なぜそうなってしまったのか?解決方法はあるのか?これを提示していきたいと思います。


「誰でもアイドルになれる時代」の功罪

突然ですが、日本に女性地下アイドルと呼べる人はどれくらいいるでしょうか?
ぴろーが答えを出せと言われそうですが、そもそも人によって地下アイドルの定義が違い、ソロ活動はどうなのか、単なるアーティスト枠はどこまでが地下アイドルなのか、どの規模のライブに出ていればカウントされるのか、そういった曖昧な部分が多すぎて統一した基準で評価することができません。

しかし、傾向ははっきりあります。地下アイドル人口はどんどん増えていっています

2014年、とあるアイドル雑誌が調べたところ、地下アイドルとしてライブハウスなどに出演している女の子がおよそ2,000人。

動画やブログ、Twitterなどで「地下アイドル」のカテゴリーで登録している女の子がおよそ3,500人。
合計でおよそ5,500人が「地下アイドル」という計算になる。(ここまで引用)

(2022年12月のnote記事)
>その結果、1年前には800組・4000人だったアイドルのデータは、2022年12月1日現在約1500組・6700人にも及び、本当に日本中の地下アイドルを網羅しているのではないかという膨大なデータになりました。

(2023年11月の東京新聞の記事)
少なくとも8400人-。ある調査によると、女性アイドルはそれほどの数がいる。「アイドル戦国時代」といわれて久しい中、次々と新顔が現れる一方で、引退後の姿は見えにくい。(引用ここまで)


少子化のこの時代、当たり前だが世代ごとの女性人口も減って行っている中でアイドルだけが増え続けている。都内の地下アイドルがイベントをやると浸透しているライブハウスでは、毎日のようにイベントが主催され、似たようなタイムテーブルが常に流れてくる。なぜなのか?
色々な切り口があると思うが、一つに「誰でもアイドルになれる時代」と言われるほど、アイドルになりやすくなった、つまり昔ならアイドルになっていなかったような人まで地下アイドルをやっていることが挙げられると思う。
運営面でもそうで、バンド経験者が楽曲を提供したりプロデュースすることが増えた。また新規開拓とみて新規参入する泡沫新興事務所が増えてきている。
その結果、グループや事務所を選ばなければ、昔よりステージに上がるまでの門扉が広がった。もちろんこれ自体はいい側面もある。ただここで取り上げていることからも察されるように、この記事ではこれを問題点として指摘したい。


1対1の構図なんて、アイドルじゃない

ここまでアイドルの人口増加を取り上げてきたが、一方でオタクはどうだろうか?
ご存知の通り、コロナ禍を経て業界は一気に「推し活」文化、キラキラアイドルの方向性へと舵を切った。そんな中、いわゆる平成後期のアイドル戦国時代の主流であった、なんでもあり、電波曲、沸き曲と言った当時のトレンドは淘汰され、その時代のオタクの多くはコロナ禍が明けても戻ってこなかった。

アイドルシーンの総論が見えてきてしまうんですけど、もう若年層の女性ファンを引っ張ってこないと成り立たなくなっちゃったんですね。Appare!のプロデューサーを務めるカノウリョウさんが、東京の“ピンチケ”と言われるような若いアイドルファンは2000人説っていうのを唱えたらしいんです。もうそのぐらいまで減ってるっていうのは、実は僕の感覚とも近いんですよ。2000〜3000人だと、もうZeppから先には行けなくなっている。FRUITS ZIPPERの所属する「KAWAII LAB.」だったり、imaginateが手がけているiLIFE!を中心にした「HEROINES」のように、女性のファンをいっぱい連れてこないといけない。(ここまで引用)


この記事のスクショが回ってきた時、私が感じていたことそのものだなあと思った。アイドルオタク人口は確実に減っている
「Zeppから先に行けない」、こんなに具体的かつ実感を持って感じられる言葉はなかった。
コロナ禍以降の武道館のほとんどで思う「これ満員御礼じゃない」「アイドル招待して無理やり埋めた」こういった感覚。会場を満員にできるほどファンがいない感覚。それらを適切に表す言葉がこれ。業界に残る顧客が少ないから最上位グループのライブがしょぼく見えるし、当然中堅上位どころのワンマンが無理したZepp(全く埋まっていない)になる

ビラ配りなどの新規層獲得やtiktok進出など別の層から新規顧客を獲得することで業界として繋いでいるが、それも一長一短の部分があり、少なくとも業界としては衰退している方向に向かっていると感じるには十分なのだと思った。

その結果何が起きるのか。
アイドルの総数は増えているのに、オタクは減る。
これはまさに、現代の日本の社会保障制度そのものではないかと。
多くの老人(アイドル)を少ない若者(オタク)で支える、この図である。

いらすとや、著作権気にしなくていいからたすかる

そしてその結果何が起こるか。若者(=オタク)の一人当たりの負担が増える。
実際にはアイドル同士で客の食い合いをするので、客に逃げられないように縛り付けるような施策を行う。そもそも客が少ないから目の前のお客さんから取れるだけ取ろうとする。

こんなんで、オタク長続きしないですよね。

で耐えられなくなった人から逃げていく。この悪循環。
そもそもアイドル一人当たりのお客さんが減って行ってる現状。過去色々な記事で書いているのですが、アイドルは多くの人を幸せにする存在なのに、目の前の一人しか幸せにできていないアイドル、ごまんといませんか?

大胆だが、これを解消する方法は…

はい、ここまでたくさん書いて結論はシンプルです。
いきなりオタクは倍にはならない。ならばこの構造を脱却するにはどうするか。

そもそものアイドル人口を、減らすしかない。

減らして、事務所とグループを淘汰して再編しなおして業界を""全体が維持可能な事業規模""に縮小すれば、各グループの売り上げやファン平均人数が立つようになり、全ての循環が回り始める。これしかないと、本気で思っています。いかがでしょうか。
年頃の女の子の夢を食いつぶすくらいなら、とっとと門扉を狭めましょうよ。

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