下書き公開② 敗北が、人を強くする

この記事は「オタクアドベントカレンダー」の12/4の記事になります。

※当初の予定と更新の順番を入れ替えております


13000票の500票。
たった4%の差で、栄光を逃した。

もういまさら言ったところでという話だけど、このZ1レースに並々ならぬ神経を注ぎ込み、考えうる限りのあらゆる作戦を検討し、その一部を実行に移したB4のファンのブレーンは私でした。

このレースをどうしても勝たせたかった理由は、この1つのポストで十分説明されている。

あまり知られていない話ではあるが、あんずさんにもいわゆる「前世」がある。
小さなど地底のグループに所属したり、アイドルを自分でプロデュースしてみたり。そんな過程で、今ゼロプロに通っているファンの人の中にも過去を知る人が何人かいる。
TIF出場は、その頃からの悲願だ。

TIFのイベントとしての価値については昨今様々な意見が飛び交うところではあるが、かといってあれだけの特殊性とブランドを超えるイベントは新しく生まれていない。日本最大級の誰もが夢見るイベントは、あの炎天下のお台場にしかない。

そして、私もあのお台場に、忘れ物がある。
それを取りに行くことと、彼女の夢を叶えることが、僕がオタクとして戻ってきた天命だと思って推しごとをしている(詳細な出会いの背景はぜひ長編シリーズ「こんなタイミングでアイドルを見つけてしまった話」をご覧ください)

それでも、結果を出せなかった。
最終日残り30分までは勝利を確信していたが、目の前からするすると糸が解けていった。
もう少し、できたことは実際あったと思う。だがそこも含めて結果。このグループでは、結果を出した者が正義。それを出せなかった敗者に、語る資格なんてない。


あえて私から見た自分なりの敗因を出すなら、私が鬼になり切れなかったことだと思っている。
私はオタク10年目。最初は学生の遠征勢で、大学の授業補助(TA)で得たなけなしのお金を使ったところから始まって、気が付けばこのレースに年収の何パーセントとか、そういう金額を叩きこむようになった。
だから1枚の重みも、1枚の痛みも分かっている。

(お金を、投票を、)投げてくださいとお願いするにあたって、私は鬼になり切れなかった。もっと勝つことだけに集中して人のお金を使ってもらえば、勝つことができたかもしれない。

だけどこのレースを通じて少しずつB4のファン、顧問の輪が広がっていくにあたって、私は一人一人の事が愛おしくなって、強いことが言えなくなってしまった。だから自発的に投げたいと思った人から先行して投げてもらい、その分戦略としての確度を下げてまでレースを進めてしまったと自覚していた。本気で勝ちに行くなら、取るべき戦略は違っていた。


結果が出る前から、負けだろうなという感覚はあった。
涙を流すのは日曜日の夜までにしようと思っていたが、発表当日の朝も、特典会も、まったく我慢できなかった。

ゼロプロに来て涙を流したことは数えるほどしかなかったが、この2日間は気を抜けば何度も涙が出る始末だった。
この年になって、それほど本気で向き合えたからこそ流れた涙。悔しい気持ちがなかったら、大の大人がここまでずっと泣き続けないだろう


ふとこのレースを振り返りながら、こんなことを思った。

きっとこの負けにも、今の僕たちには知ることができない何かの理由があるんだろうと

ここまで2年半、あんずさんはむしろ本来の実力に対して、上振れた環境を与えられていたと思っている。
チームメイト経験者は卒業した子なども含めて、朝比奈、雪野、空音、桜井、日向、藤宮、真城、葉月、ダブル白咲、枢木、金川、POLLIE、上田、月野、美藤、中野(戦乱)…これだけでゼロプロの歴史の大半が語れる、そうそうたるメンバーだ。
決して売り上げとしては際立つ成績は残してこなかったものの、綱を渡るようにZ2に2年間残り、訪れた最大のチャンス。

私もロジックではなく、感覚からこのレースの勝利があんずさんを呼んでいる、そう思っていた。
しかし勝てなかった。
これを理由ではなく、あえてスピリチュアルな側面で考えたい。今回は「その時」ではなかったということ。
何か足りないものがあったから、今回は届かなかった。その何かとは何か?今はまだ分からない。
何度も手掛けたレースを勝ってきて、これが初めての敗北。勝利よりも敗北から学ぶことの方が何倍も多い。そこで気付いた。

悔しさはあれど、私はもっと強くなるための試練だと思った。あんずさんがアイドルとして、そして私がオタクとして、まだ強くなれる。そうアイドルの神様から喝を入れられたような、そんな気持ちだ。不思議と、一夜明けて以降私は前を向けている。

TIFというゴールは、まだ遥か遠い。決してストレートでなくとも届く道はある。
この回り道が、僕たちを強くする。
A1の皆様、ファンの皆様、本当におめでとうございます。
半年、1年?先を行かれると思いますが、グループの先頭としてできる仕事を果たしてきてください。我々もそこに追いつけるように、これからZ2を盛り上げていきます。

そして、B4のメンバー、顧問には最後にこう言いたい。

こんなところで一度負けたからって、なんなんだ?

俺たちの推しは、「最高」で「最強」だろう?




2024.12の追記(ここから有料版です。話の趣旨はここまででここからはエクストラの文章になります。お布施感覚でどうぞ。)

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