桃栗実って、次の4年目へ

125人で始まった0からの物語。

残り、9人。

2021/8/14 デビュー生の生き残り。残り9人になった。

0期生といういわゆる前世持ちのタレントがある以外、何一つ基礎土台もなかったグループが4年目を迎えた。

1年目は、まともにお客さんを呼ぶこともできなかった。Z5時代は1チームで指名0の日も多かったという。

2022年3月に私がこの現場に来た時、数人のオタクを除いてまともに自分たちの曲でコールも打てなかったし、そもそもアイドルの衣装は制服しかなかった。

2年目。形だけのZ2が始まり、初めての衣装をもらい、高みに挑戦したが、レギュレーションと高いフロア代に跳ね返された。自分たちのスキルが足りていないことにも苦しんだ。満員の豊洲pitで30人で出した生歌が、よそのグループの歌唱に簡単に負けた。いつしか、出るイベントの格は落ちた。

2023年、度重なる不祥事で逆風に立たされた。Twitterは公式からの声明が出るたびに毎日炎上。さすがに、私も終わったと思った。

しかし、アイドル達は腐ることなく続け、いつしか強力な仲間が次々集まり、少しずつ流れは変わってきた。

2024年、年明けの名古屋遠征の動員を見て、不思議と行ける感覚を私は持っていた。課題はあるが、戦えている。流れは、いつかやってくるだろうと。

そして迎えたリリイベ。痛みは大きかった。争いは起きた。しかしそれ以上に、今までになかったムーブメントを感じた。カメコ、最前管理、振りコピ、リリイベ全通する若手…過去のゼロプロに足りてなかったものが、どんどんと集まってきた。
私もこのリリイベが終わって、今の現場を見ながら、もう立派な地下アイドル現場だなと思うようになった。地底じゃなくて地下。その差は小さいようで、大きい。


その変化は、「結果」で返ってきた。
今年の夏は、想像以上に暑かった。
そして、想像以上にアツかった。

SPARK 2024(A1,A4,B4)
IDOL SUMMER JUNGLE(全7チーム)

夏フェスに3つ出演し、うち2つは配信イベントなどを経由しない自力での出場。

アイドルにとって一番大事な季節は?と聞かれれば私は即答で夏と答える。夏フェスで結果を出し、次の1年に繋げていくことが地下アイドルの基本だ。その夏フェスに、サマジャンでは全チームで出演することができた。
もう、何かのフェスに出るために内部でオンチェキ競争をすることも、動員競争をすることも必要なくなった。

デビュー3年。決して早い速度とは言えない。楽観視するつもりはない。
しかし確かに、ゼロプロは地底から地下アイドルへと進化した。
桃栗三年の言葉通り、果実は実り、次のステージへ羽ばたく準備ができた。

次の1年は、いよいよ頂点を目指すための大事な1年になる。
例えるならようやく山登りの麓までは来た。ここから、長く苦しい山登りが始まる。頂点はまだまだ遠い。
グループ創設時の基本システムだったZ1が誕生して、ようやくプロジェクトとしても明日は第2のスタートを切る一日になる。

この先には、何が待っているのか。
答えを、教えてくれ。
向かうべき道の先を示してくれるのは、運営じゃない、夢を持ったアイドル達自身だろう?
それをステージで見せてくれ。
アイドルオタクってのは、そういうのを楽しみで生きてるんだよ。
一人前のアイドル達よ、新しい「物語」を見せてくれ。

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