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【建築屋】アラフォールーキーの爽快6《2度目の転職》
2018年9月私と同級生部長のWは私の転職に向けて動き出した。
二人の状況が時を同じくして一致してしまった結果であって、各々の会社に於いて各々が思い描いた思惑が外れてしまったからだった。
私の方は将来的に必要となる私の後任を育てる為、上司に人員増を要求していたのだが、乗り気だったはずの上司が急に掌返しをしてきたのだ。ろくに理由も伝えられずに私の要求は却下された。さすがにこれには不信感を抱き、その上司に対する信頼の念を完全に失ってしまった。
(へー俺知らねわ!)と…
そして早急なる転職の決意を固めたのだった。
そのいきさつをWに伝えると、Wの方でも新規リフォーム部門立上げのトップに立てる予定だった人物のヘッドハンティングに失敗したとのことだった。
部門が立ち上がらなくては、私の働き所は無かった。(これじゃ近いうちは無理だなぁ)
と、諦めかけたところ…
「てか、お前ひとりで立上げやれや。」とW。
(いや、今、冗談話はいらねーわ)と言いかけたところで、Wが「できるろー!そうしよ!」と、どうやら本気のようで…
私は一瞬考え(それも面白そうだなぁ)と思えたので「え、いいの?じゃやるわ」と返したのだった。
このやり取りの後、各々準備に取り掛かったのだが、後から聞いた話で、Wは上層部を説得するのに相当苦労したらしい。
建築未経験、工事未経験、営業職未経験、40歳オーバー。全くの異業種からの40過ぎての転職…
どうひいき目に見ても不安しかないだろう。
特に揉めたのはやはり、賃金設定だったそうだ、結果的に当時の私の年収で200万円ほどのダウンのところに落ち着いたのだが、Wはかなり頑張ってくれたそうだ。(ありがとねー!)
一方私も、転職の意思をまずは妻に告げなければならない。あれやこれやと説得材料を準備し、心を決めて告白をはじめた。
「俺さぁWの会社に転職したいんだけどさぁ」
と、ひとこと切り出したところで。
「へー。そーなんだ。てかするんでしょ。」
と返された。その後、収入が下がることなど諸々のデメリットを説明したが、結局反対されることはなかった。
それで、逆に「いいんだ?」ときいてしまった。
嫁は「いいも悪いもどーせやるんでしょ。あんたが言い出したら、何言っても結局やるじゃん。駄目っていっても説得かけてきてさぁ。説得受けるのめんどくさい。どーせ、相談じゃなくて報告でしょ。やりたいならやれば?」と…
全くその通りだが、なんとも複雑な思いが込み上げた…
まぁ、なにはともあれ了承は得られたのだった。
その後、退職願いを提出し受理された。退職日は3ヵ月後。その翌日の2019年4月1日に次の会社に入社と決まった。