平取高校ハウスマスター「平取町地域おこし協力隊インターン」3ヶ月の記録
こんにちは。神奈川県からやってきた24歳です。
平取町地域おこし協力隊ハウスマスターとして活動した3ヶ月の記録です。
ハウスマスターとは
ハウスマスターは、全国から入学する高校生を引き受ける寮で、生徒が寮の生活に基づいたルールやマナーの遵守や規則正しい生活を身につけ、自律した生活習慣を確立できるよう、保護者や学校などの関係者と連携を取りながらサポートをする役目となっています。
毎日の活動のこと
2024年7月から9月の3ヶ月の間、
平取高校の学生寮をサポートするハウスマスターとして活動しました。
わたしを含め3人のハウスマスターがおり、ローテーションで勤務していました。
基本的な毎日のお仕事としては、朝は朝食の準備・片付けやお洗濯、
夜には夕食の準備・片付けや軽いお掃除をして、宿直の勤務もあります。
換気をしたり、お掃除をしたり、洗濯物をしたり、寮の環境を整えます。
そんな毎日の寮管理や生活のサポートはもちろんですが、
ハウスマスターの最も大きい仕事は、寮生たちとのコミュニケーションです。
ルールを決め、話し合い、ときには対立もしながら、食事や洗濯、掃除や学習などの暮らしをひとつ屋根の下でともにしています。
7月からいきなりやってきて、初めましてのわたしにも寮生たちは自然体で
お話をしてくれ、緊張していたわたしが安心したことを覚えています。
寮生たちは入学した4月から暮らしているので、寮生活の先輩。
初めはあれはどこにあるの、これはどこに仕舞うの、とたくさん教えてもらいました。
わたしは寮を運営する大人チームの中でもいちばん寮生たちに年齢が近く、なんとなく身長も同じくらいで(?)、みんなちょっぴりラフに接してくれていたように感じていました。ハウスマスターとのかかわりが堅苦しすぎることもなく、力を抜いて過ごしてくれていたのなら、うれしいと思っています。
イベントや休日のこと
平取高校は全校生徒30人ほどの高校です。
だからこそ、高校が主催するイベント事はとても地域ぐるみの活気のあるものが多く感じました。学校祭でおこなわれた花火の打ち上げは、地元の人々がたくさん集まっていて、とても素敵だった。
8月からは、わたしとSさんとNさんの3人
体制になったハウスマスター。
Nさんとはときどき隣町へランチをしにいったり、インターンの最後にはSさんの提案で寮生ふたりと一緒に乗馬へ行きました。
わたしは馬がとても好きなのです。乗ることができてうれしかった。
寮生たちも初めての乗馬で、おそるおそる馬に跨り、終わったあとはお尻が痛くなったと言いながら、よいお天気の中たのしいおでかけでした。
馬の背の高さから見る新鮮な景色や、馬の歩く心地よいリズムにとても癒された。連れていってくださり、ありがとうございました :)
フリーな時間のこと
ハウスマスターは、寮生たちが学校の間は基本的にオフです。
16時ごろまではフリーな自分の時間。(必要な対応などあった時は出動します。)
町が用意してくれたわたしのお家は、庭というのか土地の広い北海道らしく、
お家の周りに空き地にもさもさと草木が生えていて、わたしはよく椅子を出して、本を読んでいました。
夏でも風が涼しくて、とても気持ちがいいのです。
前の住人さんは畑もしていたようで、まだふかふかした土が残っていて少し耕して種を蒔いてみましたが、あっという間に雑草に淘汰されてしまった。
明るい時間帯にそういった自分の時間を持つことができるのも、ハウスマスターのよいところだと思います。
3ヶ月をふりかえって
わたしは、町から依頼をいただいて3ヶ月間とこのようなハウスマスターという
今までまったく知らなかった活動に初めて携わりましたが、とても地域に密着している業務だなと感じました。
高校でおこなわれる様々な活動や行事ごとから、たくさんの平取の姿を知りました。地元特産のびらとりトマトに関わるクラブ活動や、近い二風谷集落と連携をしたアイヌ文化の学習、遠足では近くの山へ登りにいっていたり、地元の資源や魅力を活かしたものが多くあります。
みんな敏感な年齢でもあり、些細なところでそれぞれに悩んだり、不満に思うこともあるのだな、とすこしの表情や振る舞いで感じとることもありました。その一方で、ゲームや野球で大騒ぎしていたりもして、子どもらしさも垣間見えるような高校生たちです。
3ヶ月間の活動、わたし自身も初めての土地での生活に慣れることに必死でもありましたが、寮生たちがこの地域の魅力を知り、のびのびとくらしていくことができるよう、自分自身が地域の方とたくさん知り合い、関係を広げていくことが、もっとできるとよかったなと、振り返りながら思います。
わたしはこれから平取町の別の協力隊として活動していくので、寮生たちとの関わりは減っていくけれど、寮生たちはあと2年と少し、これから新しく寮へやってくる新1年生も、平取の学生寮でのびのびと自分らしい高校生活が過ごすことができるよう願っています。
おしまい ☺︎