立派な親になりたい。
父が自殺した。
私が20歳の時だった。
父との年齢が近くなって
今ならなぜか分かる。
このまま無責任に
離婚はしたけれど
元妻と子供のところへ気が向いたら遊びに来て
年老いたら面倒を見てもらおうと考えていたのか?
母に再婚相手が見つかり
それが叶わなくなり
きっと途方に暮れたのかもしれない。
孤独を初めて実感したのかもしれない。
自分から手を離す事はとても危険な事なんだと感じた。
お父さん。
私、普通の家庭に憧れていたんだ。
お父さんが怖くて
お母さんが怖くて
とてもじゃないけど
お友達のおうちのように伸び伸びと暮らしていた感覚がないんだよ。
親に甘えて
たくさんいい子いい子と優しい手で撫もらいたかったんだ
だけど
一度だけあったね。
お父さんが別の人と再婚すると決めた時
まだ私が小学生の頃
その時一度だけおでこを撫でてもらって
寝付いた。
そんな記憶があるよ。
私は
子供が安心していられる親になりたい。
まだまだなれていないけど
立派な親になりたい。
それだけだ。
子供が安心して伸び伸びと生きていける
そんな環境を用意してあげられる親になりたい。