【長編小説】異精神の治し方「合法処刑」.8
昨日の奇妙なキャッチボールを思い出しながら生徒会室を訪れた。ルルさん、頭を抱えてなければいいんだけど。けどそれは杞憂だった。部屋の中ではいつもと同じように仕事をしていた。
「ニーコさん、おはようございます。今日は少し早いですね」
「はい。いやー、その、何か手伝えることがないかなって」
「手伝えることですか」
「次の合法処刑は三日後ですよね。その間に何かあれば」
私の方にルルさんが向き直した。
「正直なところ、何もありませんね。あとは私がする専門的な仕事だけになりますから。