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モノを分かりやすくたとえる力

あと2日で1月も終わりか、と、ふとカレンダーをめくったら
「君たち すてきな コートだね」
と書かれていた。

絵をみると、梅のつぼみのようなものに
お坊さんが手を合わせている。

たった12文字で、冬の寒さの中に、これから花ひらこうとするつぼみの美しさを詰め込めるなんて、すごい。

コート という言葉のチョイスもいいなあ。
冬、とか、寒い、とか言わなくてもそれらを感じることができる。
これが浴衣とかTシャツとかだったら意味が全然違ってくるし、なんなら描くつぼみの種類も変わってくるもんな。

比喩とは「対象の組み合わせ」にこそおもしろさが宿るのであって、直喩や隠喩といった形式論は二の次なのだ。

『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』古賀史健 著

まさにこの本で読んだ通り、おもしろい比喩は対象の組み合わせが秀逸だ。

具体的であって、喩えようとする対象とは距離が離れていること。
そして、誰にでもわかる一般的なものであること。

比喩は奥が深い。だから、書き手の知識量と経験がモロに出る。

自分自身もたくさん言葉の引き出しを持てるように、引き続き精進しなきゃなあ、と感じた今日この頃。




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Yuka Shogaki
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