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モノフォニックシンセへの(やや泥濘んだ)道

SuperColliderにMIDIキーボードを入力して、モノフォニックシンセを作りたい。MIDIデバイスを接続するにはMIDIInを使う。「MIDIIn.connectAll」を実行して、PCに接続したデバイスが表示されれば使用できる筈である(Example 0)。 // Example 0MIDIIn.connectAll; まずはMIDIFuncを使ってキーボードから送られて来るMIDIメッセージを確認する(Example 1)。今、筆者はKORG microKEY

    • ピッチによるソート、または音楽の無意味化

      どうすれば音楽を「無意味化」できるだろうか? 音楽とは何か、意味とは何か、と問うのも一興であるが、とりあえず波形データをピッチ(音高)の高低順にソート(並び替え)してしまえば、紛れもなく無意味になるであろう。 例えば、以下はJohn von Neumannの名言を、ASCIIコード順にソートしたものである(スペースを除く)。 以下、ピッチ情報による波形データのソートについて検討する。まず課題となる音声ファイルを作る。Score.recordNRTを用いて、ランダムなピッチ

      • ピッチ検出(Pitch)を巡って

        いわゆるライブエレクトロニック音楽など、楽器とSuperColliderを組み合わせて使いたい時がある。音声入力に対してエフェクトを施すのが一般的だろうが、ピッチ検出アルゴリズムを使えば、さらに込み入ったことが出来るかもしれない。市販品ではギターシンセサイザーやボーカルのピッチ補正にピッチ検出アルゴリズムが用いられている。 SuperColliderではピッチ検出にPitchを用いる。まずPitchに聴かせる音源を作成する。Example 0では、Pitchに音声を送るバス

        • 動的なSynthDefの定義

          これまで、SynthDefは事前に定義を済ませておくものと考えていた。つまりシンセの設計はSynthDefによって予め確定しており、引数で振る舞いを変えるという考え方だ。 以下のExample 1では、SynthDef(\perc)でシンセの設計を確定し、loopごとに音高(pch)、持続(dur)、定位(pan)、間隔(itv)、反復(rep)を決定しつつ、Synth(\perc)を演奏している。 // Example 1(SynthDef(\perc, {|pch,

        モノフォニックシンセへの(やや泥濘んだ)道

          Tdefの用例

          作曲にあたって、簡単にシミュレーションを行いたいということがある。楽器が演奏できるのであれば、まず楽器で試すことが考えられるが、SuperColliderユーザーならば簡単にコードを書いて試すことができる。SCで音を並べるロジックの大枠が書ければ、他の作曲プログラム(筆者の場合はRubyベースのLotusRootを用いる)への移植も容易だろう。 まずは音源となるSynthDefを書く。音色はチープで構わないので、今回はPMOscを用いる。これはキャリアとモジュレータが各1個