一生を終えて残るものは何か
◆「氷点」(三浦綾子)の中に次のことばが出てきます。
一生を終えて後、残るのは、
我々が集めたものではなく、
我々が与えたものである。(角川文庫・下p367)
◆「氷点」は「続・氷点」も含めて、人間の原罪を問う素晴らしい文学です。
自分は教師として、子どもたちに何を与えたのだろうか。
知識とか、道徳とか、そういったことでなく、
「人間の根底にある生きることの意味」を与えることができただろうか。
◆よくたとえられるのは「魚を与えるのではなく、その釣り方を教えよ」というものです。
魚はすぐに食べたらおしまいですが、「釣り方」は一生残ります。
◆「釣り方」を与えているのか。
常に心にとめておかねばと思います。