科学用語を使った商売は統一教会の壺売りと同じです
僕がスピリチュアル系に結構夢中になったのは
村上和雄の「サムシング・グレード」が最初だった。
「遺伝子の暗号」は僕が専攻していた分子生物学の分野
だっただけに衝撃的だった。
「サムシング・グレート」=何か偉大なもの=神
と言ってもいい。
そのくらい遺伝子の配列は偶然とは言い難いものだった。
「ガイアの夜明け」とか「波動で上手に生きる 世の中のしくみ」とか
船井幸雄が称賛し、彼の講演を聞きに行った。
高価な「波動機器」が並んでいた。
浄水器や波動水やパワーリングや様々な「モノ」があった。
パワーのあるものは「高い」という刷り込みを受けた。
まさに「宗教」だった。
ビジネスと健康と精神を結びつけるもの。
僕は多くの本を読み、EM菌が塗り込まれているバッジを買った。
僕は信じた。
強く願った。
願えば希望は実現する。
量子力学と分子生物学の融合がサムシング・グレートで説明できる。
今、考えれば「トンデモ科学」だったのだ。
科学の言葉を別の意味で使った「還元水」とか「シリカ水」とか
ただの水だったのだ。
そのころは「あくまで個人の感想です」とは書いてなかった。
もっと科学的に考えれば当たり前のことなのに科学が真実を
ベールで包んでいたのだ。
京都にあるトータ●ヘルスデザインという会社の高価なゼロ磁場
発生器やイヤシロチにも興味を持った。
しかし結論は最初から出ていたのだ。
高価な布団を催眠術で集まってきた老人に売る、悪徳商法と
結局は何ら変わりはないのだと気づくまで随分と時間がかかった。
今では「スピリチュアル」と聞くと鳥肌が立つ。
科学を修めたものとして恥ずかしい。
長い道のりだった。
「波動」とか「量子」という科学用語を使って
いかにも科学的だとみせる高額商品は
統一教会の高額な壺と何ら変わりはない。
今でもこれらは売っているし、値段もますます
高くなっているし科学用語も使っている。
明らかに詐欺商法なのに大手を振るって商売をしている。
なぜ消費者庁はその商品を抑制しないのか。
日本にはまだまだ「スピリチュアル」を使った
詐欺が横行している。
「波動」「量子」「電磁波」「イオン」「磁気」
「パワー」「ガイア」「エネルギー」「鉱石」
「水素」「還元」「ゼロ磁場」「マイナスイオン」
「クラスター」
これらの言葉が出てきたら要注意です。
皆さんもお気をつけください。