[現地観戦]雑感#11|2024.5.4 ノア 両国国技館「WRESTLE MAGIC 2024」
すでに1週間以上経過してしまいましたが、現地で観戦しておりました。簡単に感想を残したい……とずっと思っていたものの、とにかくこの興行、情報量があまりに多く、何から書けばいいのか、何をどれだけ書くことになるのかわかりませんでした。筆を執るのが怖い。本気で向き合ったら書き終わる頃には深い後悔に襲われそう。なんて考えてたらいつまで経っても書けないので、勢いでスタートしてしまいます!ノリで一気に書き上げてしまいます!駄文失礼します!
公式サイト試合結果ページ
雑感
(1)いきなり総括
ノアがNOSAWA論外氏をADに据え、新たな試みとして昨年スタートした、普段のそれとは異なる仕掛けだらけの興行「MONDAY MAGIC」(以下、MM)。そしてその集大成的なビッグマッチの第1弾が今回の「WRESTLE MAGIC 2024」(以下、WM)でした。MMの方向性は過去9度の興行で概ね掴めていたものの、ビッグマッチのWMが一体どのような興行になるのか、やはり読めない部分が多々ありました。
とはいえ、MMで論外氏が観客に提供した多くのサプライズは、大半が期待を上回るものばかりで、MMブランドに対する信頼は確固としてある。なのでWMに対しても、予測不可能から生ずるのは不安でなく特大の期待感のみでした。WRESTLE UNIVERSE会員先行販売で1/10にWMのチケットを購入してから当日を迎えるまでの4ヶ月間、ずっと楽しみにしていましたし、プロレスのいち興行をこれほどまでに待ち焦がれたのは自分史上初めてのことだったかもしれません。
結果として、16時に開始して20時半頃に終了した全12試合のこの興行は、最高に面白く楽しいものでした。試合順の構成もこの長丁場に飽きがこないよう工夫されていると思いましたし、特別参戦選手の人選も確実に会場が盛り上がるよう知名度が優先するなど考え込まれている印象も受けました(知名度が高くブッキングしやすいとなるとやはりベテラン選手に偏りますね)。これは確かに、企画する側の立場になって考えるととんでもなくストレスかかりそう。論外氏が「睡眠不足だ」と吐露していたのも今となれば痛いほど理解できます。
しかし、特大級の満足感を得ながらも、この試合数とランタイム、試合ごとの充実っぷりもあり、各試合それぞれの特別感は薄まってしまったような感覚もあります。興行全体のパッケージとしては満足し、どの試合も心から楽しんだはずですが、ずっと高いところでフラットだったというか。普段の興行より満喫したはずなのに、全試合楽しいものだから普段の興行にある「メインに向かって徐々に階段を登っていく感」がやや物足りないという感触。贅沢な話ですね。これはもう、「楽しみの質が違う」ということでしょう。
そういう意味では、MMの一番の特徴である「カードが当日入場時にわかる」試合を全12試合中半分の6試合にとどめ、もう半分を事前発表にしたのも見事だと思いました。9試合が終了し、残り3試合を残した時点で、事前に発表された6カードのうち3カードが残っていましたから、タイトルマッチ3試合でメインまで駆け抜けることがわかりましたし、そこで覚悟ができたというか。前述した普段の興行の良い面も楽しめたのです。MM的な楽しみと通常興行の楽しみの、ちょうどよいバランスを探った結果なのだろうと思います。
あとは、今回の興行で、「事前にカードが発表されることの良さ」も再認識できました。事前にカードが発表されていると、団体側は当日までのストーリーを作ることができます。観客側は、それを楽しんだうえで、どのような試合になるのか想像したり心の準備をしたりと、試合までに期待感を醸成することができます。それはプロレスを観にいくことの一つの大事な楽しみであると改めてわかったのです。
長くなりましたが、WRESTLE MAGIC 2024、大満足の興行でした。今秋にもMMが恐らくseason3として開催されるようですが、そこでもWMをやるのならば、絶対にまた観に行きます。
ほら。やっぱり長くなったので、以下、ハイライト的に書き切ります。
(2)ニンジャ、石川修司を警戒する
(3)北宮の杉浦超え!
前回の観戦レポートでも北宮選手への熱い想いを綴ったわたし、今回もひいきして5枚も写真を貼ってしまいました。当然この試合でもこの日一番の大声で声援を送ったのですが、それは直前のMMで北宮選手が憂流迦選手に敗北を喫したからでもありました。私はnoteやTwitterで何度も書いているように、北宮選手にはベルト戦線に上がっていってほしいし、ベルトを巻いてほしいと思っています。そのためにはやはり、負けられない、ですよね。次は5/22、後楽園ホールでの石井戦。これも、絶対に負けられない、です。現地で、特大の声援を送ります。本当に勝ってほしい……。
(4)近藤が連れてきた“正式なパートナー”は、"brother"YASSHI!
わたくし、昨年6月頃からプロレス観戦に熱中するようになりましたが、2002年頃〜2010年あたりまでも、全日本を中心にプロレスをよく観ていました。つまり武藤全日本の最盛期で、わたしの青春ともいえます。そんな時代に活躍していたのがこのチームでしたから、入場のラップを聞いた瞬間にあまりの懐かしさで涙腺がおかしくなり、激しく落涙してしまいました。試合中も、懐かしいムーブを見るたびに目がうるんでしまい……
この日もっとも心を揺さぶられた時間となりました。関係者の方々ありがとう……。
(5)AMAKUSAサプライズ登場に湧き上がる「愚問」コール
長期負傷欠場中だったAMAKUSA選手、ついに現れましたね! 会場のファンも「愚問」コールで大盛り上がり。6月に復帰と語っていましたが……やはり6/16の横浜BUNTAIなのでしょうか。ノアJrもAMAKUSA選手が復帰すれば、カードの幅もいっきに広がりそうです。試合外のサプライズも最高なWMでした。
(6)見ているだけで楽しい愚零闘咲夜
ギミックレスラーゆえの試合の組み立ての難しさに苦労しているようにも見受けられますが、自由奔放でのらりくらりしている咲夜選手は見ているだけで楽しいのでかなり好きな選手だったりします。技も、たまに毒霧が霧にならずダマになったり、スペースローリングエルボーの距離が合わなかったりと、普段使わない技に苦戦する姿も見られますが、MMseason2ep1でも見せた低空のムーンサルトプレスは、父であるグレートムタのそれを彷彿とさせる美しさがあり、何度も見返してしまいました。この日は、全身をくねくねさせる(たぶん)新しいムーブも披露され、やはり楽しめましたね。5/22の後楽園ホールにも参戦するようなので、こちらも期待しています。
(7)白髪のTAJIRIがかっこいい
髪が白くなったTAJIRI選手を観るのは初めてだったのですが、動きのコミカルさもあってキャリア後期のチャップリン、『殺人狂時代』や『ライムライト』での風貌を思い浮かべました。渋みや軽妙さ、老獪さなどを併せ持ち、とても魅力的。シンプルにかっこよかったです。私の後ろの席に座っていた子どもも、「仙人みたい」と喜んでいました。
あと、「ジェイク選手のFBSを真似ようとするも、ポーズがわからない」のボケもかなり笑いました。ちょっと自信がないのですが、ボケのひとつでスペシウム光線をやっていたように見えた瞬間があり、心をくすぐられました。
(8)レジェンドタッグチーム、天コジ登場!
知名度も人気も抜群のレジェンドタッグチームの登場に、両国国技館がおおいに盛り上がっていました。天山選手のモンゴリアンチョップには客席から「シュー」と音が聞こえましたし、小島選手の「いっちゃうぞバカヤロー」はもはや日本プロレス界全体の共通言語のようなものですね。「いっちゃうぞ〜」はどこの会場でも、その日一番の観客の大合唱になっている印象があります。またそれが興行の満足感を引き上げる効果にもつながっているように思います。
(9)見事チャンピオンになった清宮の腰にベルトを巻くのは
ワグナー選手にも勝ってほしかったし、清宮選手にも勝ってほしかった。いい試合でした。
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