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「私とユーフォ」第4章

神霜祭後から定期演奏会までのお話。

神霜祭後

えぇ、大病みしてからの風邪ひいてからの神霜祭を終えたピノさん。直後とてつもない熱を出しますが一日で治りました。天才!
神霜祭の帰り(記憶ない)に書いてたメモを読み返し、定演までまた朝練に励みました。

「The Unknown 事件」

えー、当時のピノさんが少し自信を持てるようになったきっかけの事件。とてつもなく恥ずかしかったです。結果としては自信持てたし良かったんですけどね。

定演が近づいてきた中でのとある合奏日、「475から」と1度言われた後に「やっぱり457から」と言われたのを聴き逃したんですよね。
「475から」とは、LowB♭からHighB♭までのリップスラーが続く魔境。
「457から」はそこに行くまでの盛り上がり始め。The Unknown冒頭、Tuttiでの八分音符1拍の後木管の(ほぼ)上昇形の連符の始まり。つまりまだ静か。
えぇ、分かりましたね。
静かな、とてつもない緊張感をはらんだ場面で、爆発を起こしたような、大やらかしをしました。

「今の誰!?」と、ザワザワしている中、周りの先輩方からは「え、今のピノ!?!?」というお声もありました。
やらかしたという恥ずかしさで死にそうになっているピノさん。そんな中、別の意味で死にそうになる言葉をかけて頂きます。

「ピノ、音おっきくなったねぇ」

もう感情が爆発しかけなのを必死に堪えてました。
2回生になってから本気になって自主練を続けてきた、この1年間は無駄じゃなかったんだ。
この事件のおかげで自分が成長したことに気づき、さらには「吹ける」という自信を持ってユーフォと向き合うことが出来るようになりました。

定期演奏会2022

今回の定期演奏会は、先輩は全曲、私は1部と3部、後輩が2部と3部という「分担」という言葉の似合う出演方法でした。3部に体力を残すことで、メイン曲により集中出来た、そんな定期演奏会でした。

幕前アンサンブル(鬼姫)

アンコン(アンサンブルコンテスト)に出るメンツで迎えた初舞台。
多忙すぎる人たちの集まりだったため、中々予定が合わず、空きコマやお昼休みなどに練習を重ねていました。
そんな中、この「鬼姫」という恐ろしいほどに音ゲー要素満載の曲を完成させることが出来ました。
本番では、そこまで1度も何ともなかった場所でガタついたり、なかなか頭が合わなかったりと問題だらけでした。それでもアンコンの前にこれだけ沢山やらかすことができて、あれだけ緊張できて良かったです。
定期演奏会の幕前・幕間アンサンブルの選考はオーディションだったので、落ちる可能性もありました。そんな中で合格を勝ち取って演奏でき、たくさん課題が見えたことによって、アンコン本番では金賞を貰うことが出来たのかなと思います。

1-1 ある英雄の記憶〜「虹の国と氷の国」より

曲の初めの方にある中低音のメロディが中々思うように吹けなくて悩みに悩んだこの曲。
本番前に休部してしまったファゴット同期に吹き方の相談をしていたことを思い出します。
本番はいい感じに吹けたのではないでしょうか。しらんけど。
音ゲーの所もいい感じですね。
この曲が配られた時には、まだまだ「出来ないこと」が多くて悩んでいましたが、本番数日前には「コツコツ基礎練と曲練を積み重ねれば結果が付いてくる」ことを実感できました。
本番でも本領発揮出来て良かったです。

こんな事考えながらDVD見てたら、トランペットトップ奏者(R氏)のソロ神すぎた。

1-2 終わりなき歌

これはバスクラのソロ曲。
練習時からそう言っていたように、「ピアノソロ裏のバスクラ伴奏」が映えた曲でした。
同期バスクラ奏者の音が好きすぎて、ここまでほとんど話したことなかったのに、気づいたら推しになっていた、そんな特殊な体験をした曲でした。
この曲では、サマコンでのRainに引き続き「弱奏」が鍵となりましたが、どの音を聴かせたいかに焦点を当てることで自ずと音量が落ちていった気がします。
もちろん基礎練でpppの練習してたんですけど。それが生きました。

さらに、この曲で泣きかけたポイントがもうひとつ。
「指揮者」
この曲を振っていたのは某同期指揮者だったのですが、出てきた瞬間からこちらが感極まって泣きそうな、そんな顔をしていました。
何を考えていたのかは本人しか知り得ませんが、今までの部活が走馬灯のように流れてきて、隣にいる先輩の顔なんか見ちゃったら涙が止まらなくなりそうな、そんな中での演奏でした。

1-3 マゼランの未知なる大陸への挑戦

好きすぎて、絶対に過去一いい音で吹こうと決めていた曲。
海に出る前のドキドキ感、磯の香り。そんなものを感じながら吹いていました。
船、乗ったことほぼないですけど。
しかも海行ったことあんまりないですけど(おい)

個人的には、ユーフォとホルンでユニゾンしている所と、ユーフォとトロンボーンでハマる所が毎回綺麗すぎて楽しかったです。

実は、この演奏会後のアンケートで素晴らしい講評をいただいたこの曲。
元船乗りの方からの講評で、その方の過去の航海の様子がありありと思い浮かぶ様な、そんな口ぶりで書かれていました(なんかちょっと上から目線みたいな書き方になってしまった…ごめんなさい…)。
本職の方に今までの航海を思い出させるような、そんな演奏をすることが出来て良かったです。

2部(スター・パズル・マーチ、アンバードリーム、青春の輝き、千と千尋の神隠し「スピリティッド・アウェイ」)

私は2部には出演していないので、特に記憶も何も無いんですが、「青春の輝き」でのアルトソロを舞台袖から降り番の先輩方と一緒に聴いていました。
そんなことある???って思ってしまうぐらいには感動しました。実は多分ほとんど話したことの無い先輩のソロ、吹部の中では割と「お客さん」ポジで聴けたんじゃないかなと思います。それにしても良すぎました。えー、以上!

3部 宇宙の音楽

ホルンの大ソロから始まるこの曲。リハやそこまでの練習のどのテイクよりも良い、そんな先輩のソロから始まりました。
そして、定演に向けての練習開始後しばらくは20小節行かずに落ちてしまっていた、大問題のBIGBANG。
本番までに仕上げ切ることが出来て良かったです。
ソプラノサックスやファゴットソロは、本当に先輩方がいてくださって良かったとしか言いようがない、そんな音でした。
2つ上のファゴットの先輩の音が好きすぎてずっとリピってます()

そーいえばここまで触れてこなかった、宇宙の音楽のユーフォニアムパートについてですが、連符、高音、弱奏…。
楽譜貰った瞬間、本当にやめてやろうかと思いました。負けず嫌い精神で乗り切りましたけど。
あと、ディヴィジョンがありまして。
上 : rn先輩(The Unknownは下)、後輩ちゃん
下 : 私(The Unknownは上)
ゆーて1音しか高低差無いんですけど。
音が小さいと散々言われてきた私(上吹き)が、一人で下パートなんてできるのか、これもこの時の数ある挑戦のうちの1つでした。

この時までの私が経験してきた中で1番の大曲、変拍子や連符に振り回された苦しい3ヶ月…?4ヶ月…?のおかげで、だいぶ成長できた気がします。

アンコール Samba de loves you

トランペットソロ×2、チューバソロというソロいっぱいのこの曲。
この時の部長、副部長(うち1人)にそれぞれソロがあって、この代らしいなぁと思って聴いてました。チューバソロでうっかり泣きそうになったのは言わずもがな…。

閉幕

まあ凄いセトリの定期演奏会2022、無事に終わって良かったです。
しんどかったけれど、本当にしんどすぎたけれど、この時の自分にできる最大限を出し切れたと思います。

ここまで見てくださった方々へ、ありがとうございました!
以上、第4章でした。

おやすみなさい!

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