ちょっとママ疲れちゃってさ
普段、私は17時で仕事を切り上げて17:17発の電車に乗る事にしている。
急いで幼稚園に息子を迎えに行って、たまにスーパーマーケットに寄って買い物をしたり、疲れ果てていれば外食したりする。
家に帰ってからもやる事は沢山あって、夕飯を作って、息子をお風呂に入れ、歯磨きフォローして、寝かしつける。
朝もまあまあ忙しい。息子と夫のお弁当を慌てて準備したり、持ち物を確認したり、名札がいつも行方不明になっていて気がつくと洗濯物の山からくしゃくしゃになって見つかったり、習い事の準備も、体操服も、これからの季節はスイミングもある。
毎日、けっこう目が回る。
会社の仕事を持ち帰ることもあるが、近頃は家に帰ってパソコンを開く元気も残っていない。
日々のタスクはいつも達成する前にどんどん増えてゆく。
たまに、ほんとうにたまに、なんでこんなに必死なのかわからなくなってしまう。
独身時代、好き勝手に生きていたあの頃が恋しくなることもある。
まとまった休みを取って、一人で旅行に行ったり、朝まで仕事をしたり、みっともないくらいお酒を飲んだり、不毛な恋をしたり。
今とは違う何かに必死になって生きていた。
そんな日々を送っていた過去の自分がうらやましくて堪らないと思うことがある。
(あまりにも暗黒時代過ぎて、戻りたいとは思わないけれど)
人は無いものを欲しがる。他人なのか、過去の自分なのか、それは時々によって違うけれど。
いつだって今の自分の庭以外は青いのだ。
そしてまた朝が来て、バタバタしながら日々は過ぎてゆくのだろう。
いつか、先の未来を生きる私は、今の人生を羨ましく思うのだろうか?
この今の人生を青い庭だと言ってくれるだろうか。
でも、独身時代のわたしに1つ言いたいことがある。
今の方がずっと楽しいんだよ。って。
ちょっと疲れているからあなたを羨ましく思っているけれど。
なぜか家族のために必死な今も楽しいんだよって。
そんなことを、私は通勤電車の中で考えている。