ぴんこ

ちり紙ライター、肩書き百面相。現在のメインはベンチャー企業の総務。今後は伝説UR級総務へ。

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マガジン

  • 日々のあれこれ

    31歳、会社員、そして主婦。いいこともわるいことも、おもってること全部。

  • 外食録

    都内で食べたいろんなやつの備忘録。

  • ど短編小説

最近の記事

転職有給は人生の夏休み

4年弱お世話になった会社を飛び出して別の(また)ベンチャー企業へ転職するにあたり、有給休暇を取得させてもらった。 業務都合のため細切れに休みを取り、週2〜3出社すると言った具合である。 夏休みというには少し早いけれど、とてもリフレッシュできるよい時間であった。 ふと思い立って、昨日は自宅の包丁を鎌倉の刀剣屋に研ぎに出すことにした。 実を言うとこの週末は体調を崩しており、ずっと高熱が続いていたせいで、有給を味わうというようなことが満足にできていなかったのだ。 急いでレン

    • 【準備】有休消化するので1週間くらい福岡に行く

      物事を決める時、私は割と直感とか思いつきとかそういうものに従ってしまう傾向にある。 今回も、朝目が覚めて、突然思いついたのだ。 「福岡行こう。有給すごいあるし。」 理由は色々ある。友人や、前職の上司が住んでいる町だし、何度か出張で訪れたこともあるから、初めて行く土地よりはまだハードルが低いのだ。 だが、やはり一番大きな理由は、思いついたから。である。 というわけで早速準備に取り掛かろうとおもう。 まずは雑多に福岡でやりたいことを書き出していこう。 ラーメン食べたい

      • ベンチャー企業の移転は、ほぼ婚活

        ベンチャー企業というのはやはり業績に左右される決定事項が多いためか、必然的にヤドカリのように2、3年たつと新しいオフィスを探すことになる。 実際に移転するかどうかは別として、オリンピックより短いターンで検討をすることになるのだ。 特に120坪以上のオフィスなら定期借家契約であることが多いので、有無を言わさず坪単価は上がり続ける。 また人材の増減も激しい。それはまるで細胞の新陳代謝のようにドバッと入社し、ドバッと退職。これも茶飯事である。 先が読めないからこそ、夢をのせた

        • たまに会社の人と行ってた新橋の飲み屋が爆発した

          2023年7月、月初も第一営業日である今日、たまに会社の人と行っていた新橋の飲み屋が爆散した。 しかし、この説明は的確ではない。 なぜなら我々が通っていたのは、爆発した店が入っているビルの階下に入居しているテナントだからである。 その名を「とりスター」といい、地鶏と牡蠣を提供していて、今日日珍しい席で喫煙ができる店だ。 我々はここを愛用していた。 仕事で行き詰まれば飲みに行き、四半期が終われば飲みに行き、何もなくても通った。 薄くもなく、濃くもない、ちょうどいいハイ

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        • 日々のあれこれ
          32本
        • 外食録
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        • ど短編小説
          1本

        記事

          主婦不適合気味の妻と、ロジカル夫の3000日

          夫婦という社会の最小単位を運営する者として、この12年間が平坦なものであったかといえばそういうわけではなかった。 籍を入れたあの日、地獄の釜の蓋があいたのだ。 ※前提として、今は普通に仲良い家族やってますご安心を ※妻主観1000%なので夫の描写がちょっと可哀想かも 【1速】同じリングで戦えない新婚時代のジレンマ夫はどちらかというとロジカルなタイプである。それと真逆なのが、妻であるわたしだ。 喧嘩になると、私は理詰めにされて負ける。 「5W1Hを簡潔に述べよ」 み

          主婦不適合気味の妻と、ロジカル夫の3000日

          ベンチャー勤務8年目、絶叫する井の中の蛙

          社会人経験が15年近くなって、そのうちベンチャー経験が8年を超えた。 そもそも、私のキャリアスタートは上場企業だったが、仕事内容でいえば今の方がずうっと楽しいし、想像を絶するどん底を味わって尚、きっとこの先も、私はベンチャー企業で働きたいと思う。なんと恐ろしいことか。 一体なんでこんなにも、ベンチャーで働くことに狂酔しているのだろうか。 それを言語化することを、帰り道に突然思い立ったのだ。 ベンチャー、それはヘンテコな井戸井の中の蛙という言葉がある。 ベンチャーとはま

          ベンチャー勤務8年目、絶叫する井の中の蛙

          渋谷Niru 村上春樹的レポ

          「自粛期間から数えて、夫以外と外食をするのはあなたが初めてなのよ」 その日、恵比寿と渋谷の間にある小洒落た店で、彼女はスパークリングワインがなみなみと注がれたグラスに向かって呟いた。 細長いグラスは、もちろん返事など返さない。ただ、グラスの中でプツプツと文句を言うように泡を発生させている。 ■ 「悪いけど、その話はあとでも構いませんか?僕は、豚のココナツ煮込みかタコのトマト煮込みにするか、真剣に考えているところなんです。」 「豚か、イカ?」 「足の数がちがいます。

          渋谷Niru 村上春樹的レポ

          本当は、ばかやろうって叫びたいし、泣きたいし

          このやるせない想いを、どこにぶつけたらいいのか、てんで見当もつきやしない。 カレー屋のハーフビール去年、祖父と芝刈りをした。 祖父はもう93になるが、背筋はシャンと伸びていて、はっきりと喋るし、どんな会話も聞き漏らさない地獄耳を持っている。 N響と海外ドラマと司馬遼太郎と銀ブラを趣味にしている自慢の祖父だ。 そんな祖父と、去年芝刈りをした。 11月ごろの事だ。 庭の雑草をひととおり抜いたあと、祖父お気に入りのカレー屋にわたしの車で向かう。 祖父はハーフサイズのビ

          本当は、ばかやろうって叫びたいし、泣きたいし

          人身事故で電車に90分ほど閉じ込められた備忘録

          ある駅で人身事故があった。 そのとき私は事故があった駅からほんの500m手前あたりで足止めを食らっていた。概ね90分ほどの立ち往生だ。 連休明け初日、会社帰りの夜のこと。 この事故の影響で、沿線含めてかなりの電車が遅延していた。 「◯◯駅までたどり着くことができません」 という、世にも奇妙な車内アナウンスが何度も流れ、そのたびにため息をつきたくなったし、たぶん周りのサラリーマンたちも同じ気持ちだっただろう。 不自然に静まり返った車内に、虚しく響くアナウンス。 「

          人身事故で電車に90分ほど閉じ込められた備忘録

          うなぎを食った夜に張ってしまった、しょうもない見栄

          うなぎは、うまい。 本当に美味しかった。特に肝が良い。ねっとりしていながら、ゴリッとした食感がある。それが良い。 前回、自粛要請明けに飲みに行った友人と、性懲りもなくまた飲みに出掛けた。 彼のよくわからない面倒見の良さは感服せざるを得ない。 前回あれだけ鬼絡みしたにもかかわらず、彼奴は私を飯に誘ってくれた。否、誘ってくださった。 友人関係が極端に閉じられている私には嬉しいことこの上ない誘いである。 そして今日も楽しく私は自分勝手に酒を飲み、タバコを吸い、そして飲んで

          うなぎを食った夜に張ってしまった、しょうもない見栄

          【妻のトリセツ】不機嫌なわたしでごめんあそばせ

          これは、夫婦関係に悩むある友人に向けて書いた手紙のようなものである。 わたしも結婚して10年経つが未だに発見があり、夫婦とはなんとも難しいと日々実感している。 なのでこれが役に立つかどうかはわからない。 てめえに底知れぬコンプレックスを感じる妻は不機嫌になる。トリガーなんてなんでもいい。 そして持続性不機嫌に陥ることも少なくない。 なぜかわかるか? 夫と同じリングで戦えないからだ。 負けてるんだよ、社会的な価値として。そもそもマイナスからのスタートだ。 妻になり

          【妻のトリセツ】不機嫌なわたしでごめんあそばせ

          ベッドだけきれいなのは、なぜかしら?

          片付けとか、断捨離とか、丁寧な生活とか。そういうものとは縁遠い。 オーガニックと聞けば鳥肌が立つ、無添加と見れば恐れおののく。 わたしは、びっくりするくらいそういうのに疎い。 歳を重ねると、SNS上でのみ繋がっている友人たちの投稿は、どんどん無毒になっていった。 無邪気な子供の笑顔や、整ったキッチン、美しい焦げ目のついたキッシュ。 LINEのアイコンも子供の写真に変わっていて、実名で表示されない人はたまに「誰!?」となってしまう。 とにかく、わたしはずっと不健康に

          ベッドだけきれいなのは、なぜかしら?

          わたしの傷を背負ってしまった友人の話

          先に言うておきますけども、この話は全然重くないです。 はじめにそれはいつのことだったか、兎にも角にも仕事はおろかプライベートさえもメチャクチャだった頃の話です。 やることなすこと全部裏目に出るという、厄寄せ女まっしぐらな時期がありました。 リストラの傷が癒えないまま、次の職場では倒産危機だの、さらには親戚がバタバタと死に、万年喪中みたいな顔で出社したときのことです。 ちなみに、親戚がバタバタ死にはしたもののだいたい90オーバー100オーバーの大往生だから、そこまで嘆く

          わたしの傷を背負ってしまった友人の話

          夫が私の「寝言」を記録して10年経った

          夫はイビキをかくが、私は寝言がひどい。 そんな私の寝言を、夫はずっと記録している。にわかに信じがたい寝言を、ずぅっと記録している。 夜中とかに携帯でぽちぽちメモっている。 寝言抜粋お引越しするの!ダンボールに水かけて!羽が生えるよ! これを聞いた夫は、妻が壊れたと思ったらしい。 私もそう思う。 あたしねえ、明朝体が好き! 仕事で希望のフォントが使えなかったからだろうな。 いよいよだね!!カブラ祭りだよ!(大声) 朝5時前に叫んでたらしい。さすがにイライラしたそ

          夫が私の「寝言」を記録して10年経った

          無印良品に行きたい

          無印良品が好きだ。 あの整然と並べられた商品棚は見ているだけで幸福度が跳ね上がる。 例えばあの文房具コーナーはどうだ。種類も色も気持ちよく分かれている。ノートの平置きも美しい。ファイルスタンドは自宅でも会社でも愛用している。 キッチンコーナーもたまらない。無骨な鉄のフライパン。カトラリーも洗練されていて、購買衝動に駆られる。痒いところにさりげなく手が届くような設計がなされた商品と、それを魅力的に見せるディスプレイ。 未だ嘗て、これほどまでにタワシが燦然と輝く売り場があっ

          無印良品に行きたい

          エグい傷は、ひとりで背負っちゃいけない。と、いう話

          2018年の夏、私たちは会社をクビになった。 業績不振による会社都合の退職だ。手っ取り早く言うと、ほぼ倒産。 別に、それについて今更どうこう言おうなんてさらさら思っていない。 あの会社が、私たちは好きなのだ。 他に言いようがない。好きなのだ。 しかし、それと同時に憎んでもいることを今日知った。 愛憎入り混じるというのはまさにこのことだろう。 今日、久しぶりに元同僚たちに会って、それはもう楽しく飲み食いをした。 銀座では信じられないくらい安い焼き鳥屋で、飯を食ったのだ

          エグい傷は、ひとりで背負っちゃいけない。と、いう話