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父親の万年筆・モンブラン マイスターシュテュック 149のクリーニング

近所の文房具屋さんのレジカウンターのショーケースに並んでいた高級なボールペンや万年筆。
学生の私には手にする機会などなく、小さい頃は万年筆の形を模したマーカーペンを大切にしていた記憶があります。
万年筆にはなにか特別な魅力があるような気がします。

長い間憧れていた万年筆ですが、実家に何本かあると知った時はびっくりしました。
それもモンブラン、パーカー、ウォーターマンと有名な万年筆ブランドのものばかり。
特に父の万年筆はモンブランの「マイスターシュテュック149」はディープブラックのボディにゴールド仕上げのディテール、トップにはホワイトスターのシンボルマーク、そして金のペン先。
これぞ万年筆という見た目に心が躍りました。

でも、問題が…。
長年使っていなかったため、インクが蒸発して内部で固まってしまい、尻軸が回らない状態でした。
このままでは使えない。インクの吸入もできない。清掃もできない。どうしよう…と困りつつ、ある方法を試してみることにしました。

それは、
「ペン先をぬるま湯に浸けてみる」
基本的な万年筆のお手入れ方法ではありますが、使用していたであろうインクがブルーのインクだったのでこの手が使えたのかもしれません。
とりあえずぬるま湯にペン先からインクの吸入口まで浸けてみたものの尻軸は90度も回らず。
どうしたもんかな…と期待と不安が入り混じりつつ、そのまま様子を見ることに。

1日に何度か水を変えながら、試してみるも結果は変わらず。もうダメかー、と諦めかけた3日目の朝、恐る恐るペンを手に取って尻軸を回してみたところ、なんとスルスルと回り出しました!「ええー!治ったの!?」と、その時の驚きは今でも忘れられません。まるで魔法にかかったかのような感覚でした。


万年筆の手入れと復活の秘訣

もし皆さんも、古い万年筆を手にする機会があれば…
絶対に無理やり開けようとしたりしないでください。
今回は万年筆とインクの相性が良く、運良く清掃することができましたが、尻軸が回らないからといって無理やり捻ろうとしたり、金具を無理やり曲げたり引っ張っていたらうっかり父の思い出の万年筆をジャンク品にしてしまうところでした。

ペン先をぬるま湯に浸けてダメそうなら、専門店に持ち込むのが賢明です。古い万年筆でも、プロに任せることで再び使えるようになることがあります。


新しい万年筆を求めて

「万年筆を買いたい!」と思ったら、どうしますか?私のおすすめは、専門店に足を運ぶことです。実際に試し書きができるので、自分にぴったりの一本を見つけられます。また、ペン先の調整もしてもらえるので、書き心地は格別です。

もちろん、メルカリも侮れません。
私もそこで新しい万年筆との出会いがあり、購入しました。
メルカリでは、新品からヴィンテージまで幅広く取り揃えられており、掘り出し物に出会えることも。
とはいえ、状態は慎重に確認してから購入するのがベストです。
特に古い万年筆は、修理やメンテナンスが必要な場合があるので、予めその点を理解しておくことが大切だと思います。

万年筆にインクを入れたら定期的に使う方が良いのですが、もししばらく使ってなくてインクが中で固まってしまったときにはこの救出方法を試してみてはいかがでしょうか?

モンブラン マイスターシュテック149 18K

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