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まいばすけっとでPB販売の実験
絶賛増殖中の「まいばすけっと」。
イオンが展開するミニスーパーです。
コンビニと同じような規模の店舗に、
生鮮食品も品揃えすることで、
スーパーとコンビニのいいとこどりを
狙ったような業態と言えるでしょう。
もう2年前になりますが、
丁度1,000店舗突破してすぐの頃に
このnoteでも取り上げました。
この「まいばすけっと」で、
イオンが新たな実験を始めているとの
記事が、月初の日経MJにて紹介されて
いました。
なんでも、PB(プライベートブランド)の
構成比を50%程度まで高めた店舗を
横浜市内にオープンしたとのこと。
記事によると、この店舗をオープンした
狙いは、直接的な売上や利益の向上では
なさそうです。
むしろ、PB開発をする上で、どのような
商品がターゲットユーザーに刺さるのか
見極めるための「開発拠点」「ラボ店舗」
というような位置付けのようです。
なので、多店舗展開をする予定もなく、
あくまでこの1店舗、もしかしたら追加が
あるかもしれない程度のニュアンスを
感じました。
記事の中で重要と思われる部分を切り抜き、
要約化したものがこちらになります。
周辺に若者や若い家族層が多い立地で、顧客の購買状況を分析してPB開発に生かす狙い・・・物価高で生活必需品の価格に敏感な消費者の嗜好を捉える拠点にする。
店内の3,300品目のうち、半分にあたる約1,600品目をPB「トップバリュ」シリーズ・・・PBの構成比は他のまいばすけっとに比べて倍になるという。
実験店はPBの新商品をいち早く並べて、顧客の反応を即座に見られるようにし、販売動向を検証してPBの開発に生かす。
まいばすけっとの実験店でも「何が若者に刺さるか見極めたい」(イオン幹部)という思惑がある。
ターゲットユーザーとして設定している
「若者」が多く集う立地を選定して、
彼らがどのような購買行動を示すのか、
POSデータをにらみながらそのホンネ、
インサイトを探っていくのですね。
そして、それらをPBの開発に生かし、
また新たなPBを店頭投入しては、
更にその売れ行きを確認・検証する。
という具合に、PDCAサイクルをグルグル
回していくのでしょう。
この実験店舗で、ポテンシャルの高いPBを
どんどん見つけることができれば、
他のまいばすけっとへと水平展開する
ことが可能となります。
仮に、実験店舗単体では売上や利益が
振るわない、ひょっとしたら赤字に
なってしまうかもしれませんが、
全店で売上や利益を順次改善していける
わけですから、何ら問題はないでしょう。
個人的に興味があるのは、
NB(ナショナルブランド)品がとても
少なくなり、PBが異常なほどに面を取る
構図になると思われる売場で、
消費者が実際に示すであろう反応です。
いわば「PBだらけ」感がある売場で、
買い物自体に対するモチベーションが
下がったりしないのか、その辺りの
消費者心理を知ることができたら、
興味深いですね。
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