外食産業で大事なのはQSCA
個人的には最近あまり目にすることが
ないのですが、ロイヤルホストなどの
チェーンレストランやビジネスホテルを
展開するロイヤルホールディングスが、
堅調な業績をあげているようです。
先日日経MJに社長インタビューが
掲載されていたので、一通り読んで
みたところ、阿部正孝社長が
と語っていらっしゃいました。
「QSCA」とは、
Quality(品質)
Service(サービス)
Cleanliness(清潔)
Atmosphere(雰囲気)
の英語の頭文字を取ったもの。
恐らくは、ロイヤルホールディングス
として遵守すべき基準をこれら4つの
大項目に分類し、各分類ごとにより
細かいKPIを設定して、現場にその
実践を頼むオペレーションを組んで
いるのだろうと推測しています。
具体的な例として、
「A」(雰囲気)の水準を高めるべく、
グループのてんやでは丼の器に陶器を
使いつつ、提供する際にお盆を活用
するといった、きめ細かい対応をして
いるようなことを語っていました。
「QSCA」という言葉自体は、
飲食業界を中心にごく一部の人たちの
間で使われている言葉のようです。
例えば、こちらのサイトに、すべての
言葉の意味が一応網羅されています。
QもSもCもAも、どれもこれも大切。
全てにおいて完璧!にすることを
目指すのが大切なのでしょうが、
そうはいっても多少の抜け漏れは
やむを得ないところ。
しかし、どれか一つが欠けたり、
大幅に点数が悪かったりすると、
全体の点数を大幅に引き下げて
しまいそうですよね。
たとえ、ほとんどの項目で高得点を
取れたとしても、最も得点の低い
要素に引っ張られて全体の得点が
決まりそうだということです。
それを避けるには、どの要素も万遍なく、
バランスよく点数を引き上げることが
求められそうですよね。
どんなに高品質な料理が供されて、
サービスも雰囲気もバッチリだったと
しても、トイレがあり得ないほどに
汚れていたとしたら、ただそれだけで
もう二度と行かない!という結果に
終わりかねないことは、容易に
想像がつくのではないでしょうか。
などと考えていると、外食産業の世界は
本当に大変だなぁ、厳しいなぁ、という
実感がわいてきます。
特にファストフードなどは、
日本のそれは海外のものに比べて
独自に進化を遂げている場合が多く、
経営者の苦労がしのばれるところ。
今後、どのお店に入るにしても、
「QSCA」という4つの指標の
バランスがどうなっているかを
意識してみたいと思います。