「政治力」を行使するということ
先日、「舌の定位置」という概念を
生まれて初めて知ったという話を
書いた。
その後、かかりつけの歯医者さんに
定期健診に行く機会があったので、
早速この話を持ちだしてみたところ、
さすがにベテランの方だけあって、
よくご存知の様子。
上記の記事では「上あご」に付けると
聞いたが、私のかかりつけ医からは
「前歯の裏の上」と教わった。
まぁ、表現の仕方が微妙に異なるだけで、
同じ位置を指していると言って差し支え
ないだろう。
その際に追加で教わったのは、
この「定位置」を幼い子どもの頃から
無意識に徹底できるようになると、
歯の生育だけでなく、あごの発達など
含めた全身的な成長にも良い影響が
あるのだということ。
そんなにいいことづくめであるならば
学校の保健体育の授業などで積極的に
教えるべきではないか。
そう思って訊いてみると、どうも
歯学会の働きかけが不十分なのか、
残念ながらそこまでに至っていない
とのこと。
ここからは、私の勝手な妄想の類、
憶測の域を出ない話となるが、
こんなに素晴らしい概念が世の中に
広まっていかないということの裏には、
広まると困る人、不利益を被る人が
いるのではないか、そんなことを
考えてしまうのである。
例えば、健康な人がどんどん増えて、
医療を受ける人が少なくなれば、
医療産業にとっては顧客が激減する、
そのように解釈することも出来る。
医療産業全体では広すぎるので、
もう少し絞って考えよう。
歯の生育が素晴らしく改善され、
世の中に歯並びの悪い人が一掃されて
しまえば、歯科、殊に矯正歯科関連の
治療を要する人は激減し、業界存亡の
危機となるかもしれない。
まさかそんなことはないとは思うが、
医者とか薬品メーカーといった立場を
代表する何者かが、将来の見込み客を
半永久的に拵え続けるために、あえて
学校では教えないように暗躍している
可能性も、ひょっとしたらあるのかも
しれない。
これこそが「政治力」である。
ある特定の共通利益を持つ人々が、
徒党を組んで、世の中一般の人々の
利益の犠牲の下、自らの利益を確保
するように働きかける力とでも
言おうか。
世の中の人々の利益が犠牲になると
言っても、日々暮らしていく上で
ほとんど取るに足らない、自分の
心の中に占める割合が非常に小さい、
極めて関心の薄い事柄であれば、
その犠牲を避けようとわざわざ動く
人はいない。
そもそもそんな不利益があることに
すら気付いていないことも多い。
その同じ事柄が、その人々にとっては
文字通り「死活問題」である場合、
自分たちのありとあらゆる資源を投入
して、利益を確保するために奔走する
ことは容易に想像できるだろう。
非常にうがった見方であることは
百も承知である。
しかし、「ホンモノ」だと思える情報が
意外なほど世の中に広まっていない以上、
誰かが何らかの形で政治力を駆使し、
必死に阻止している可能性を疑うのが
健全だと思わざるを得ない。
裏の事情はどうあれ、「舌の定位置」を
知ることは誰にとってもプラスゆえ、
ことあるごとに色々な人に伝え広めて
いければと考える次第だ。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。