見出し画像

「ピアノ習ってます」が武器になるとは?

家庭に本格的な楽器のある生活は、
ついぞ経験したことがない。
義務教育で、リコーダーを吹いていた
記憶はあれど、ピアノが家の中にある
ような生活をしたこともなく、
そういう家庭をうらやましいと感じた
微かな記憶が頭の片隅に残る程度。

ピアノのある家は裕福な家庭が多く、
教育全般にかけられる資金的な余裕も
ある傾向は間違いなくあるだろう。
それゆえ、ピアノを習っている家庭の
ご子息は、成績も優秀である場合が
多いというのは実感としてある。

上記の通り、私が育った家庭には
ピアノはなかったが、自分自身は
学業的に比較的順調に進んだという
自覚がある。
それゆえ、ピアノを習っておくことが
学業成績に大きなプラスになるという
ことのみならず、学ばないことが今後
大きなリスク要因となる旨の主張を
こちらの本の著者からご講演で伺い、
「そんなバカな!?」という
気持ちを抱いたのが正直なところ。

著者の大内孝夫さんは、
名古屋芸術大学教授。
実は、みずほ銀行にずっとお勤めで、
支店長などを経て音楽教育の世界へと
入られた方。
ドラッカー学会員でもあり、先日
渋谷で行われたリアルイベントで
面識を持たせていただいた。

詳しい内容は実際の書籍に譲るとして、
主張の骨子と、個人的に特筆すべきと
思ったことを、勝手ながら箇条書きで
備忘録を兼ねて紹介したい。

・音楽は、脳を刺激し成長を促すが、
それは聴くだけよりも演奏した方が
圧倒的に高い


・ピアノを習うことが、受験上有利
なるだけでなく、その後の学生生活、
ひいては人生そのものに豊かさを
もたらす
ことが広く認識され始めた。

・闇雲に音楽/ピアノがいいとまでは
言えないが、小さい頃から興味を持って
楽しみながら
親しめば、脳に多大なる
ポジティブな影響を与えるのは確実。

・IQなど点数評価できる能力を「認知能力」
それ以外を「非認知能力」とすると、
前者は勿論のこと、後者も音楽によって
高めることが可能。
(具体的にどんな非認知能力がなぜ高まる
のか、59頁に一覧表となっている。)

・さらに言えば、ピアノのレッスンを継続
することを通じて、細部とのバランスを
取りながら全体を俯瞰する力
や、
発表会に合わせて作品を仕上げていく
プロジェクトマネジメント的な力
鍛えられる。
これは、社会人になって必要とされる
目標管理力自己管理能力にそのまま
つながる。

・以上の内容は、音楽全般に言えること
ではあるが、とりわけピアノは、
他のどの楽器に比べても圧倒的に
手指の運動量や情報処理量が多く、
脳に対する負荷が多い
ため、
鍛えられ方も違ってくる。


今年の目標に「ピアノを習い始める」
と加えたい気分になった。
人生を豊かにする証拠をここまで
揃えられると、ついその気になって
しまう、そんな本である。

いいなと思ったら応援しよう!

ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。