失敗の寛容度を上げよう!
昨日は、Next Society Forum(NSF)という
イベントに半日ほど入りびたっていた。
このイベントは、ドラッカー学会が
主催する、年に一度のお祭り。
大変魅力的な講演の数々が
全て無料で聴けてしまうという、
非常に太っ腹な企画。
本当ならば午前中から聴きたかったところ
だが、残念ながら所用があり断念。
午後のセッションからはずっとPCの前に
かじりついていた。
午後一のセッションにおいて、
ドラッカースクールを修了し、
今は起業と言えば全米で知らぬ者なしの
バブソン大学で教鞭をとる山川恭弘氏が
パネリストとして登場。
彼は「Dr. Failure」(失敗博士)という
ニックネームを持ち、大学でとにかく
ひたすら失敗について講義をしている。
NSF2022のテーマが、
というもの。
バブソン大学で日々学生たちに
起業の心構えを説き、
自身もベンチャー企業を経営したり
出資をしていて、本も出版している
山川氏は正にうってつけ。
他のメンバーも、広島大学で教鞭を
取られている牧野恵美氏、
アイリーニ・マネジメントスクールで
学長を務めている柏野尊徳氏、
そしてファシリテーターがこれまた
ドラッカースクール出身の藤田勝利氏
という豪華な顔ぶれ。
勤める企業で、失敗してもOKだと
主張し続けるのは、なかなか難しい
側面もあるだろう。
だから、自分のできる範囲のところから、
例えば家庭でもっと失敗の寛容度を
上げてはどうか?と氏は提案する。
親が自ら、子どもに向かって、
毎日のように
「今日は何を失敗したの?」
と目をキラキラさせながら訊く。
そして、話してくれたことを全肯定し、
行動したことをほめたたえ、
失敗したことは一切責めない。
そんなことを続けていけば、
子どもは「失敗していいんだ!」と
心底理解して、何にでもチャレンジして
いける人間に育つだろう。
そんな事例を教えてくれた山川氏が、
ニコニコしながら何度も何度も強調
していた言葉、それがこちら。
彼は、自分の授業にこの名前を付けて
いるという。
起業には失敗がつきもの。
失敗して当たり前。
逆に、失敗しないなんてありえない。
失敗したからと言って、命を取られる
訳でもない。
失敗したっていいんだよ!
むしろ失敗しないと将来の成功が
覚束ないんだよ!
失敗はあくまで行動の結果なのだから、
行動したことを誇ればいいんだよ!
それを心底理解できる人が増え、
社会全体がその文脈を共有するように
しなければならない、
そんなメッセージを受け取った。
今回の話は、Effectuationで言うところの
「許容可能な損失」という概念そのもの
なのだが、語る人が異なると、受け取る
印象もまた随分と変わることを実感。
他にもシェアしたいことが盛り沢山。
何日かに分けて、自分の頭の整理を
兼ねつつ、ここでまとめて行こうと
思う。