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ふるさと納税の説明文に自治体のマーケティングセンスが出る

先日、写真にあるカニ爪コロッケを
美味しくいただいた。
それなりの高級食材ゆえ、
滅多に食卓に上ることはないが、
ここのところカニの登場頻度が
増えている。
なぜかと言えば、
ご存知「ふるさと納税」を使って
気仙沼からカニを取り寄せたから
である。

面倒だと思い込んで、まだ使った
ことのない人もいらっしゃるかも
しれないが、こんなお得な制度が
存在しているのだから、使わない
手はない。

家族に返礼品の希望を相談し、
いくつか希望が挙がったうちの
一つがカニだった。
いつも使っているサイトで検索を
行い、どこの自治体が良さそうか
品定めする。

このとき、私の頭の中にあった考えを
可視化すると、
・ふるさと納税額は10万円前後を希望
・折角だからおいしいカニを食べたい
・しかし調理が面倒だと妻が嫌がる
・思い入れのある自治体は特にないが
 東北や熊本の支援になるとよいかも
といったところ。
ただ、それらを明確に脳内で言語化
していたわけではなく、何となく思い
描いていた程度である。

品定めの際に、私の心に刺さったのが、
気仙沼市。
上記の3つ目のポイントに挙げた、
調理の面倒さが回避できるかどうか、
ここをクリアしてくれそうな返礼品が
他に見当たらない中、気仙沼市の以下の
説明を読んで、これならクリアできそう
と感じたのだ。

蟹の殻をきれいに剥いた商品や、食べやすく切れ込みを入れた商品をお届けしています。食べたい分だけ解凍し、残りは冷凍庫へ。家庭ではもちろん、飲食店などでも利用しやすいと好評です。
(「ふるさとチョイス」の説明文から一部引用)

1分1秒が命の飲食店などでも、
利用しやすいと好評を得ているなら、
きっと間違いないだろう。
そんな風に思って即決。

そして、東日本大震災でも大変な
苦難を舐めた東北地方。
気仙沼も相当な打撃を受けていた
ことは記憶に新しい。
その支援に少しでもなるのなら、
そんな思いも後押しした。

このとき思ったこと。

どの自治体も、どの事業者も、
自分の提供している商材を選んで
欲しいと思っているはずだ。
そのためには、
できるだけ良い写真を使ったり、
美味しさを表現する言葉を懸命に
考えて、コピー化して伝えたり、
「頑張っている感」が出ている
ところは確かに多い。

しかし、結局のところ、目線が
自分の側に偏っているきらいが
ある。
お客様の側に立っている感じを
醸し出している自治体が、少ない
ように思うのだ。

後で改めて他自治体のカニ返礼品を
見ていたら、気仙沼市以外にも、
割と沢山の自治体が「食べやすい」
カニを提供しているのを見つけた
ものの、全体的な印象としては、
お客様の立場に立って返礼品を紹介
しているところが少ないように
感じてしまう。

お客様の立場に立っているか。
少なくとも、立っていると思って
もらえるかどうか。
マーケティングセンスの有無は
そこに決定的に出る。

お客様の立場に立っているな、
説明の仕方が上手だな、
共感できる感じがするな、
そのように感じる自治体は、
通販で実績を積んでいる地元の
会社が運営受託をしているケースが
多いように見受けた。
やはり、実際に通販で全国のお客様
にもまれた経験を通じて様々な学びを
「実装」しているところは、センスが

磨かれるのだろう
ただ、見た目だけ良くて実際の中身が
今一つ、なんてことにならないよう、
よくよく注意は必要だ。

もう少しだけ、ふるさと納税を行う
今年の余裕額がある。
折角だから、色々な自治体のアピール
を楽しみつつ、最後の品定めをして
みよう。


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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。