合い挽きと牛100%、どちらのハンバーグがお好き?
先日、サイゼリヤでハンバーグランチを
いただいた。
ワンコインランチだけあって、
自宅で手間をかけて作るハンバーグに
比べるとさすがに味が劣るように思う。
それでも、この値段でライスとサラダが
付いてくるし、100円足せばドリンクバーに
スープバーまで付いてくるのだから、
こういうときだけ「デフレ万歳」などと
思ってしまう。
自宅でハンバーグを作る場合のレシピは、
クックパッドなどを検索すれば
山のように出て来る。
最も多いパターンは、
・合い挽き肉(牛肉と豚肉が半々前後)
・タマネギ
・パン粉
これらを適量混ぜ合わせ、塩や胡椒などで
味を調えて、成形して焼くというもの。
この際、味に大きな影響を与えるのが、
・合い挽きの比率をどうするか
・タマネギなどのつなぎを入れるか否か
である。
特に前者は、場合によっては豚肉を使わず
牛肉100%にするという選択も可能だ。
牛肉100%と合い挽き、どちらが美味しい
のだろうか?
これは完全に好みの分かれるところ。
「ふっくら、やわらか」を求めるなら
合い挽きの方が良いだろうし、
「肉肉しい」食感を求めるのなら
牛肉100%に軍配が上がるだろう。
ご存知の通り、ファストフードの雄、
マクドナルドは「牛肉100%」を
一つのウリにしている。
つなぎも一切使わないことが
「ゴールデンルール」だと断言。
ハンバーグで名を馳せたレストラン、
ハングリータイガーも、牛肉100%が
こだわりである旨をうたっている。
ここは、俵型の手ごねハンバーグを、
チャコール(炭火)グリルで焼き、
まだ中身が赤い状態でお客様に出し、
目の前で半分に割って最後の調理を
客席で見せる(魅せる)のがウリ。
他方で、合い挽きを使うところも勿論
多い。
ハンバーグレストランで検索すると筆頭に
上がって来る「びっくりドンキー」は、
合い挽き肉を使っているようだ。
サイゼリヤの場合は、ワンコインで
出しているのは合い挽きで、
+150円すると牛肉100%にグレード
アップする仕掛けだった。
念のためと思い、「サイゼリヤ」、
「ハンバーグ」などのキーワードで
ググって調べていたら、
サイゼリヤのハンバーグには色々
複雑な事情があることが判明。
詳しくはリンク先に譲るが、
簡単にまとめると
・単品メニュー:400円で牛100%
・ランチセット:500円で合い挽き
・ランチセット:650円で牛100%
ということらしいのだ。
しかも、牛100%へのグレードアップは、
お店によっては+200円のところもあり、
現在テストマーケティング中らしき
ことも判明。
ちなみに、単品メニューとランチセットの
牛100%は、全く同じハンバーグである。
次回、ランチで頼むか単品にするかは
さておき、これは試さねばなるまい。
なにせ、あのミシュラン星付きシェフの
村山さんが、超ハイコスパだと太鼓判を
押しているのだから。
一昨年、昨年あたりは、みんな外食を嫌って
スーパーの売上がかなり伸びた。
惣菜やチルド食品がかなり貢献していたはず
であるが、チルドのハンバーグも現在非常に
激しい競争の渦中にある。
日本ハムの「極み焼ハンバーグ」という
商品が、その味の良さでかなり売上を
伸ばしているらしい。
1年ほど前に、「焼き」にこだわって
リニューアルし、評価が高まっている
様子だ。
この商品は、合い挽き肉を使用。
また、セブン&アイグループのPBである
セブンプレミアムから出ている
「金のハンバーグ」も、毎年正月に放映
されるコンビニ三社の味比べ対決で
一流シェフ陣が絶賛しており、
安定的な人気と聞く。
こちらは、タマネギやパン粉などのつなぎは
使っているが、肉は牛肉のみの様子。
たかがハンバーグと侮るなかれ。
どこも真剣に策を練り、
より多くのお客様の胃袋をつかもうと
知恵を絞って戦っている。
誰をターゲットと想定しているのか、
かけられるコストの中でどんな食材を
選んでいるのか、
どう強みを押し出しているのか、
価格とのバランスはどうか、、、
ハンバーグに限る話ではないが、
いただく際には各社にいる
マーケターたちの苦労や努力に
思いを巡らせながら、
じっくりと味わうこととしたい。