Toxic leadership
先週に引き続き、世界的な
リーダーシップ論の権威、
Jean Lipman-Blumen先生の
Zoom経由の講義を拝聴。
先週は、Connective Leadership論の
取っ掛かりの話。
それを受けて、今週は先週のおさらい
とその続き、そして標題にもある
Toxic Leadershipに関してのレクチャー
であった。
「Toxic」と「Leadership」。
普通は一緒に並べることをしない
単語同士、心がざわつく組み合わせ
である。
「Toxic」というのは「毒のある」
というような意味。
「毒のあるリーダー」とは穏やか
ではない。
Toxic Leadership論でJeanさんが
語ってくださったことを、
大雑把にまとめてみると、
以下のような感じになると
思われる。
「毒のあるリーダー」とは、文字通り組織に毒をもたらすリーダー。
破壊的な行動や、機能不全に陥っている人格を通して、深刻な悪影響を組織にもたらす。
そんなリーダーを誰が好んで選ぶものかと思うだろうが、例えばヒトラーがそうであったように、なぜかそうしたリーダーが世の中に求められることもある。
特に、今のように不確実性が支配しているとき、危機下にあるときには、毒のあるリーダーがそれらから我々を守ってくれるのではないか?という「幻想」が生まれやすい。
そんな時代においては、「自分を保つこと」が何より大切なこととなる。
確かに、人々が不安に陥っている
ときには、何でも解決してくれる
ようなヒーローが現れて、不安や
恐れを一掃してくれる、そんな
群集心理が起こりやすい。
ヒトラーやナチスが台頭したと
いう歴史的事実は、今から考える
と信じられないようなことだが、
今のコロナ禍において起こって
いる様々のことも、数年、数十年
経ってから振り返ると、とても
信じられない!ということが
多いのではないか。
とにもかくにも、世の中に蔓延
しがちな「幻想」から自由でいる
ために、「自分を保つこと」が
大切だというJeanさんのお話を
伺い、『7つの習慣』に出て来る
「刺激と反応の間のスペース」の
話と同じだなぁと感じた。
いちいち一喜一憂しない。
何でも鵜呑みにしない。
一旦間をおいてみる。
刺激を受けて、即座に脊髄反射
すのではなく、反応するまでに
一拍置くことで、冷静な自分を
保った上で判断をする。
不安なニュースばかりが流れている
からといって、それに煽られるか
どうかは自分が決められる。
煽られるのも、煽られないのも、
自分の反応次第。
主体性を取り戻そう、そんな
メッセージだと受け止めた。