予期せぬ成功
なぜだかわからないけど、お客さんに喜んでもらえたことはなかったか?
通称「ドラサバ」と呼んでいる、
井坂康志さんの本をパラパラとめくった
折に見つけた、今日の問い。
ドラッカーは「問い」の人であった。
本質を鋭く突く「問い」。
これを脳に投入すると、自ずから良質の
思考をめぐらすことにつながり、
何らかのヒントが得られることが多い。
お客さんが喜んでくれた。
しかしその理由が分からない。
そんなことが起きたなら、まずはその
お客さんに訊いてみるのが一番。
どうしてそんなに喜んでいただけたの
ですか?と。
本人にすぐには訊けない場合もあるかも
しれない。
その場合は、一生懸命推測することに
なる。
いずれにしても、なぜ喜んでくれたのか、
その理由を深掘りしていくことが大切。
自分の過去の経験、持っている知識だけ
では理解できない理由で喜んでいることが
分かったら、そこにこそ大きな飛躍の
チャンスが潜んでいる。
ドラッカーは、これを「予期せぬ成功」と
呼んでいる。
思いもかけないことで、狙っていないのに
成功してしまった。
それを、「ラッキー!」で済ませずに、
「なぜ?」と深掘りしていく先に、
更なる成功が開けてくる。
パナソニック創業者の松下幸之助翁や、
サントリー創業者の鳥居信治郎さんが
よく口にしたと言われる、
「やってみなはれ」
という言葉がある。
この「やってみなはれ」精神で、色々と
チャレンジしていくと、思いもかけない
成功に巡り合うことがある。
逆に、何もやらずにいたならば、
成功に巡り合うことは一生ないという
ことも明らかだろう。
何かしらやってみるからこそ、
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」
とばかり、成功に出会う可能性が開けて
くるわけだ。
やってみる。
結果が出る。
うまく行ったところは続け、
ダメだったところは改める。
そしてまたやってみる。
結果が出る。
うまく行ったところは続け、
ダメだったところは改める。
そしてまた・・・
(以下略)
「絵に描いた餅」では、いつまで
たってもおなかは膨れない。
実際に米を調達し、蒸して、臼と
杵で捏ね上げなければ、餅になる
ことはない。
やってみて初めて、お客様の反応が
確認できる。
その反応を踏まえて、次にどうするかの
指針を得る。
お客様の喜びを基軸に、次の行動を定め、
実際に行動に移す。
ひたすらその繰り返し。
冒頭に書いたドラッカーの言葉から、
連想するがままに書き綴ってみた。
改めて、本質的なことをズバリと射抜く
ドラッカーの慧眼を感じる。