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経営管理者をマネジメントすることの意味
ドラッカーの書いたものを、
毎日1行でも良いから読む!
という「行」を自らに課して、
早や7ヶ月ほど経ちました。
1日あたり本当に数行ずつしか
読めていないため、
『現代の経営』の上巻が未だに
終わらないという体たらくでは
ありますが、その分じっくりと
噛みしめるように、味わうように
して読んでいます。
昨日、丁度第10章の「フォード物語」まで
読み終えたところでした。
この「フォード物語」の最後のところに、
経営管理者のマネジメントにおいて必要と
されることが6つにまとめられています。
上記のX上でのつぶやきでは、
どうしても細切れにならざるを得ず、
ここにまとめておくことにしました。
ドラッカーは、ヘンリー・フォード一世の
失敗と、それを何とか軌道修正した二世の
成功のストーリーを簡潔に紹介した上で、
以下の要旨をまとめています。
【経営管理者のマネジメントにおいて必要とされるもの】
①目標と自己管理によるマネジメント
②経営管理者の仕事を適切に組織すること
③組織に正しい文化を生み出すこと
④リーダーシップと意思決定の機関としてのCEO(最高経営責任者)と、点検と評価のための機関としての取締役会
⑤明日の経営管理者の育成
⑥経営管理者の健全なる組織構造
①目標と自己管理によるマネジメント
マネジメントは、企業の機関に過ぎず、
それ自体が目的ではありません。
一人ひとりの経営管理者の目線を、
企業全体の目標と目線合わせすることが
必要です。
②経営管理者の仕事を適切に組織すること
そんな一人ひとりの経営管理者が、
それぞれ最大の成果をあげられるように
組織することが必要だとドラッカーは
言います。
③組織に正しい文化を生み出すこと
組織文化は、組織の構成員が入れ替わっても
ずっと生き続けます。
新しく入って来る人たちに多大な影響を及ぼす
この文化が卓越しているか否かで、
経営管理者のパフォーマンスも変わるでしょう。
「組織の卑しい文化は卑しい経営管理者をつくり、
偉大な文化は偉大な経営管理者をつくる」
至言ではないでしょうか。
④リーダーシップと意思決定の機関と
してのCEO(最高経営責任者)と、
点検と評価のための機関としての取締役会
いわゆる「企業統治」「ガバナンス」を
効果的に利かせるためにも、
これらのメンバーは欠かせません。
⑤明日の経営管理者の育成
企業が自らの存続と成長を目指す以上、
現有社員を教育し続けることを通して、
未来の経営管理者を育成することが
大切です。
⑥経営管理者の健全なる組織構造
組織された人間の集団は、
「組織の構造」を必要とします。
フォード一世は、経営管理者を排除し、
全てを自ら管理しようとしました。
しかし、企業が人間一人の一生をはるかに
超える年月にわたって継続していく存在で
ある以上、経営管理者は必要不可欠と
なるのですね。
彼のストーリーを反面教師としてまとめ
られた感のあるこれら6つの領域で、
仕事を正しく行うこと。
これを避けることはできない。
ドラッカーはそう断言し、
この章を結んでいました。
心したいと思います。
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