リーダーシップをどう定義するか
「リーダーシップ」という言葉を使った
このnoteのエントリーを数えると、
約1360日連続投稿しているうち
50本ほどがヒットした。
全体の4%弱だから、相当な数になる。
私がよく教えを乞うている
小杉俊哉先生は、リーダーシップ論に
造詣が深い。
リーダーシップのスタイルが、
「1.0」から「3.0」へ、そして来るべき
「4.0」時代へと変化する旨を
著書の中でまとめられている。
大学時代の経済法の恩師である
田村次朗先生は、法律学に加えて
「交渉学」を研究対象とされている
のだが、交渉力が社会人に求められる
「リーダーシップ基礎」力の重要な
一角を占めるとして、その重要性を
訴えていらっしゃる。
直近では、ドラッカーの
『プロフェッショナルの条件』の
読書会で出て来た、ドラッカーに
よるリーダーシップの定義について
まとめたこともあった。
そんなわけで、日頃から口の端に
のぼることの多い「リーダーシップ」
という単語であるが、何と定義するか
と問われて即座に返せるか否かが、
チコちゃんに
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
と言われるか否かの分かれ目だろう。
先週末の土曜日の夜、
渋澤ドラッカー研究会主催で、
ドラッカー学会代表の井坂康志さんと
同理事でドラッカースクール出身の
藤田勝利さんからのお話を軸にした
「対話会」が催された。
そのタイトルが、
「リーダーシップ」の本質を考える
というもの。
お二人並びに研究会の皆さんからは、
毎回のように知的好奇心をくすぐられ、
そしていい具合に脳みそに知的負荷を
かけていただき、有り難い限り。
今回、藤田さんが参加者に対して、
リーダーシップの定義を自分なりに
書いて欲しいという問いを発せられて、
みんなが次々とZoomのチャット欄に
書き込みをしていった。
私自身は、ドラッカーの定義をnoteで
まとめた際に、タイトルで
「リーダーシップとは行動」
と書いていたことに引っ張られつつ、
「突き詰めれば率先行動」
というような感じの答えを書き込んだ。
上記記事では、もう少しブレイクダウン
されていて、3つの要件がある旨を
ドラッカーが述べていることを
まとめさせてもらっている。
藤田さんの答えは、このドラッカーの
定義・要件をより端的に、シャープに
まとめていて、さすが!と唸らされる
ものであった。
すなわち、
①目的を設定する
②フォロワーを創造する
ことがリーダーシップの本質だと
喝破されたのだ。
出航する船(シップ)がどこに向かうか、
目的地をしっかりと設定し、
その船旅に人々が付いていく(フォロー)
ように巻き込んでいく。
特に②の、フォロワーを「創造」する
というまとめ方にはしびれる。
ドラッカーは、コミュニケーションを
定義するにあたり、聞き手の存在を
前提とする旨述べている。
もし聞き手がいないのならば、
いくら一方的に良い話をまくしたてた
としても、それはただ「音波」を
発したに過ぎないというのだ。
これに極めて近しい論法で、
もしフォロワーがいないのならば、
リーダーがいくら目的達成に向けて
行動したところで、それはただただ
無意味な「一人相撲」に過ぎない、
ということだろう。
それにしても、藤田さんの定義が、
本質をズバリ突いたスマートなもの
なので、今後はこちらを拝借しよう
と考えている。