見出し画像

FANCLの原点にあるコンセプト

通販化粧品と言えば、
まず思い出すのはDHCFANCL
ですよね。

この両社、それぞれの名前の由来は
ご存知でしょうか?
DHCは特にユニークで有名なので、
ご存知の方も多いかもしれません。

まずそのDHCですが、
D:Daigaku(大学)
H:Honyaku(翻訳)
C:Center(センター)

なんですよね。

元々は翻訳事業からスタートして、
その後栄養補給食品や化粧品などの
現在の主力事業を立ち上げていった
わけです。

ではFANCLの方はというと、
創業時の名前は
「ジャパンファインケミカル販売」
だったとのこと。
「ファインケミカル」を縮めて
「ファンケル」になった
という
わけですね。

ちなみに、「ファインケミカル」の
「ファイン」とは、「精密」という
意味合いで、「I'm fine, thank you.」の
「元気」とか「良い」という意味の
言葉ではありません。

DHCのことは知っていたのですが、
FANCLの方は実は最近知りました。
先日も紹介した『致知』9月号に、
ファウンダーであり名誉相談役の
池森賢二さんの記事があり、そこに
名前の由来が書かれていたのです。

以前に化粧品会社も経験しているので、
FANCLの素晴らしさ、凄さはある程度
認識していました。

また、池森さんが経営者として有名で、
著書も多数出版されているため、
多少の知識も持ち合わせています。

それでも、池森さんご自身が人生を
振り返ってつづられた4ページほどの
記事には、非常にためになることが
たくさん書かれていました。

奥さまの肌が荒れていることに
気付いたところから、
化粧品で皮膚炎を起こす患者が実は
多い
こと、その原因が防腐剤等の
添加物
であることなどを次々と
調べ上げ、無添加化粧品を扱う
会社の創業へと突き進んだ物語

かなり有名だと思います。

マーケティングの界隈では、
この無添加化粧品を実現するための
「コロンブスの卵」的な発想
が、
伝説的な事例として知られています。

つまり、添加物を入れないでも
品質保持が可能な一週間分の容量を
通常サイズにしてしまう
という、
当時としては非常識な一手でした。

化粧水や乳液は、一ヶ月とか二ヶ月は
使えるサイズの容器を使うのが常識
だったところ、商品のベネフィット
として「肌が荒れない」という価値
届けるために添加物を排除し、
その代わり一週間分しか入らない
容器でのお届け
としたわけです。

あえて小さい容器にすることは、
添加物を入れていないことの
強烈な「RTB」(ベネフィットが
得られると信じるに足る理由)

なりました。

薬のような5ml瓶に入った無添加の
化粧水と乳液は、瞬く間に大ヒットし、
経営は軌道に乗ったのです。

肌荒れで困っているお客様に、
そのお困りごとを解決する手段
提供し、しかもその手段が合理的で
あるとパッと見て理解しやすい形状

で提供したのですから、成功しない
はずがありません。

改めて、FANCLのコンセプト
(誰に、何を提供するか、そして
その「RTB」があるか)が、
原点からブレていなかった
ことが、
成功の大きな要因であったのだと
確認した次第です。

いいなと思ったら応援しよう!

ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。