定点観測の意義
6月と言えば梅雨。
梅雨と言えば紫陽花。
全国に「あじさい寺」と呼ばれる
お寺があり、この時期はどこも
人でごった返す。
殊に鎌倉の「あじさい寺」は、
観光客が多いことで有名だ。
しかし今年はさすがに「三密」を
避けるという名目で、拝観制限を
実施していると聞いている。
週末にランニングをしていても、
川沿いなどで紫陽花を楽しむこと
ができる。
雨に降られないかどうか、内心
ドキドキしながら毎週末を迎えた
6月であったが、幸い4週連続で
走ることが出来た。
その際、紫陽花がずらっと咲いて
いる場所をゴールと定め、そこに
向かって距離を調整しながら走り、
最後に同じ場所で写真を撮って
紫陽花の咲きっぷりの変化を
楽しんだ。
鶴見川水系の支流である恩田川、
その更に支流にあたる奈良川沿い
に遊歩道があり、毎年多くの株が
色とりどりの花を咲かせて、人々
の目を楽しませてくれる。
時系列的には、乙の字の順で、
6月の第1週の週末から第4週の
週末にかけて並べてみた。
全く同じ場所で撮ったつもりで
いたのだが、微妙にズレていた
らしい。
それでも、何となく咲いている
株の数が増えてきている感じは
分かってもらえるだろうか。
このように「定点観測」をする
と、色々見えてくるものがある。
今回のあじさいについては、単に
咲いている花の数やボリューム感
がどのように推移するかなぁ、
という興味本位でやってみたに
過ぎない。
しかし、実際にやってみて、
「定点観測場所を厳密に定めて
おかないと、思いのほか基点が
ズレていて、観測結果にも影響
を及ぼしかねない」
という気付きを偶然にも得る
ことになった。
当たり前すぎて、「気付き」など
と言うのもおこがましいかもしれ
ないが、この「定点観測」という
手法は仕事がらみでもよく使って
いるので、自分の仕事を見直す
よいきっかけになったのである。
なぜ「定点観測」をするか、
どんなところで「定点観測」して
いるか、といったことについては、
話が長くなるのでまた別途日を
改めて書いてみたいと思う。
ただ、ごく簡単に述べておくと、
世の中のトレンドを把握しておく
上で、自分なりの「定点観測」
ポイントを持っておき、それを
1週間おきだったり1ケ月おきと
いうように定期的に更新し続ける
ことで、自分の中のデータベース
が充実する、ということである。
そのデータベースの正確性を
より高める上で、定点観測する
ポイントを、曖昧に定めるのでは
なく厳密に定めておこう、という
基準を自分の中に打ち立てておく
ことになった。
そして、厳密にするためには
やはり書いておくことだ。
何でも記憶できると思えた若い
頃とは、残念ながら状況が違う
ことを受け止めて、忘れないよう
に書くこと。
何だか書いていて気恥しい内容
になってきたが、あえてこうして
書くことで自分に強制力を働か
せることにしたい。