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ドラッカーとの出会い
一昨日の夜、
「それぞれにとってのドラッカー」
と題したドラッカー学会のイベントに
参加しました。
学会員の方々が参加者なので、
基本的に皆さんそれぞれが、
ドラッカーとの「濃い」出会いを
されており、今に至っています。
そんな出会いをお互いにシェアし、
感想を述べ合うセッションだったの
ですが、自分自身がいつ、どんな風に
ドラッカーと出会ったかを振り返る
大変に良い機会となりました。
イベントに参加する少し前に、
そもそも自分はいつドラッカーに
出会ったのか?という問いに予め
取り組んでおこうということで、
過去を振り返っていたところ、
たどり着いた答えは、恐らくは
2000年頃だろうというもの。
その頃の私は、最初に入った会社で
プロジェクトチームに抜擢された
ものの、社長が急遽変わってしまい、
経営方針の変更と共にリストラ実施が
発表され、プロジェクト自体が中止
という先行き不透明な状況でした。
リストラが終わるまでの3か月間、
人事異動が凍結されてしまい、
私はなすすべもなく、9時‐5時で
本を読むくらいしかやることがない
状況となったのです。
今考えると、なんて美味しい!
ラッキーな境遇!と言えなくもない
わけですが、当時は不安で一杯。
ただ、そのリストラ後の配置転換で
マーケティングへのキャリアが開けた
ので、今となっては有り難い経験で
あったことは間違いありません。
その3か月のモラトリアム期間に、
ビジネス系の書籍をかなりの数
読みこなすことができまして、
そのときにドラッカーの書物にも
何冊かお世話になったのです。
『経営者の条件』
『現代の経営』
といった、名著中の名著をひもといて
みたわけですが、恐らくその時点での
理解度は相当浅はかだったでしょう。
そして、その後マーケティングに
キャリアチェンジし、慌ただしい日々の
中でドラッカーを深読みする機会もなく、
月日が過ぎて行ったのです。
ただ、ドラッカーがマーケティングの
概念をスパッと鋭く説いた言葉は、
ずっと頭の中にありました。
マーケティングとは、セールスを不要にすること
この切れ味抜群の言葉にガツンと
やられた私は、ずっとドラッカーの
ことを「いつかしっかり学びたい」
対象として位置づけつつ、とはいえ
それがかなり大変だと理解したので
一歩踏み出せずにいたのです。
丁度コロナ禍が世の中を席巻した
2020年、ドラッカー学会の共同代表を
お務めの井坂康志さんとご縁をいただき、
「渋沢・ドラッカー研究会」において
『ドラッカー入門』を深く読み込む
またとない機会をいただきました。
それ以来、通称「渋ドラ」の勉強会に
出入りし、昨年にはドラッカー学会にも
入会を果たして今に至るわけです。
随分と回り道をしたものの、
ドラッカーから学ぶ旅はまだまだ途上。
これからもじっくり、
彼の言葉に耳を傾け、自分のビジネスに、
人生に、活用していきたいと
改めて感じる時間となりました。
イベントの中で出て来た面白い話なども
紹介しようと思いつつ、私の話が
すっかり長くなってしまったので、
それは稿を改めることにしましょう。
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