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ファン作りの仕組み化に成功した川崎ブレイブサンダース

コロナ禍以降、なかなかバスケットボールの
プレイをする機会が持てない。
間が空けば空くほど、プレイしたときの
「衰え」と「消耗」が激しく、
少々自信喪失気味。

プレイできない分、時折YouTubeなどで
NBAやBリーグのゲームを観るなどして、
憂さを晴らしている。
以前はNBA一本だったが、八村塁選手を
始めとする「アカツキファイブ*」の活躍で
盛り上がったオリンピック前後から、
Bリーグも時折覗くようになった。

*2022年7月28日に「アカツキジャパン」
名称変更するとの記者会見があった。

私は横浜市民であるが、お隣の川崎市の
チームであるブレイブサンダースに、
ファンという程ではないが注目してきた。

というのも、数年前から毎年エントリー
しているハーフマラソンの大会で参加賞と
して頂くTシャツがサンダースのロゴ入り。
いきおい頻繁に目にするため、いつの間
にか愛着が湧いたのが一つ。

加えて、天皇杯を制するなど、まとまりの
ある非常に強いチームであることと、
その強さのお陰もあってかメディアに
露出する機会が多く
、これまた愛着を持つ
きっかけになったように思われる。

そんなサンダースは、3年ほど前にあの
DeNAが傘下に収めていたというのを
ご存知だろうか。
しかも、あれよあれよと観客動員数を
リーグ7位から1位に押し上げ

YouTubeの登録者数に至っては、
サッカーJリーグのチームを足しても
No.1
という強烈な実績を収めていた
のである。

その立役者が、東大からDeNAに入社、
ゲームプロデューサーを経て、
サンダースの事業戦略マーケティング部
部長
として活躍する藤掛直人さん

アジャイルメディアネットワークの
徳力さんが司会進行で、藤掛さんから
ファンマーケティングに関するお話を
聞く会が昨日行われ、興味深々なので
迷わず参加した。

色々と興味深いお話を伺うことができ、
大変有り難い時間となった。
特に参考になった点について、
備忘のためにサマリーしておくことに
したい。

昨今、D2Cブランドが増えているが、
これは貴重な消費者・購買者のデータを
直接入手し、それをテコに商売を回して
いけることの有利さ
を表していると
言える。

藤掛さんの発想も、とにかくデータが
必要、データを入手しよう
、という
ものだったようだ。
何と、それまで主要な販売ルートだった
コンビニを切り、Bリーグチケットに
一本化
したのだという。

そうすることで、どんな人が、いつ、
何枚購入しているかといったデータを
即時に得られる土台を作り、
後々のファン作り活動に活かす
仕組みを整えていった。

また、当初はマーケティング予算など
ほとんどなく、小さく始めるよりほか
ない状況で、
最重要KPI「ファン数の増加」に絞る
・ファン数増加要因を分析、理解する
増加に至る各ステップを定義する
・データとデジタルの力で仕組み化する
というような手順を踏んだようだった。

そして、独自にマーケティングファネル
描き、どの段階でどのメディアを使うのが
効果的かを、試行錯誤しながら最適化して
きた様子が伝わってきた。
当初は予算の都合でYouTube中心、
徐々に他のメディアへと広げた様子。
例えば、
・認知にはTikTokが効く
・興味を持たせるのはYouTube
・観戦後の感想共有はTwitterとInstagram
といった具合である。

この辺の詳しい試行錯誤は、藤掛さんの
本に生々しい話が載っているようなので、
後追いになるが読んでみるつもりだ。

野球でもなく、サッカーでもなく、
まさかのバスケットボールで
ここまでファン作りを成功させられる
というのは、並大抵のことではない。
まだ30歳前後であろう、藤掛さんの
今後の活躍が非常に楽しみである。


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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。