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お客様は4回評価する

最近、某調査会社さんとの打ち合わせで、
資料の中に「FMOT」「SMOT」という
単語を見かけました。

これらは一体何かというと、
「First Moment Of Truth」
「Second Moment Of Truth」

の略語なのです。

「Moment Of Truth」は、
「真実の瞬間」と訳せる言葉。
このnoteを書き始めてまだ1年も経たない
ちょうど4年前、正に同じ言葉をタイトルに
使って記事を書いたことがありました。

スカンジナビア航空のサービス戦略の
秘密を解き明かした本のタイトルであり、
彼らの追求していたコンセプトそのものを
指す言葉です。
上記の記事内で、以下のように紹介を
しました。

お客様に対して一番最初にサービスを提供するわずか15秒にも満たない時間のこと
そのわずかな時間で、いかにお客様の心をつかむような、真心のこもったサービスが提供できるか、そこにこそお客様がサービスに対する満足度を決定する要因が全て詰まっている

端的に言い換えると、
「お客様との関係性を決める重要な接点」
を指す言葉。

この「接点」を、
「First」つまり最初と、
「Second」つまり2回目がある
よ、
というように分解をしたのが、
「FMOT」であり「SMOT」でして、
このような考え方を提唱したのは、
マーケティングでは右に出る者のない
あのP&G社だと言われています。

この「FMOT」というのは、店頭において
お客様が商品と初めて出会った瞬間

指す一方で、「SMOT」の方は、店頭で
購入したものを家に持ち帰り、そこで
実際に使い、体験する瞬間
を指す概念。

そして、お客様は「FMOT」でトライアル
するか否かを決め、「SMOT」でリピート
するか否かを決めているのだ、という
調査結果だったとのこと。

更に、「FMOT」の手前に「ZMOT」と
いう瞬間
もあります。
「Zero Moment Of Truth」、すなわち、
店頭で購入するよりも前に、ネットで
商品レビューを確認する等の下調べ

多くの人がしていますよね。
これをもって、「ZMOT」と呼んでいる
わけです。

最後に、「SMOT」の後にも追加が
あるのです。
「TMOT」=「Third Moment Of Truth」
ということで、リピートした後に愛着が
生まれ、ロイヤル顧客としてヘビーに
リピート
する意思決定をする瞬間がある
ということになります。

これらを時系列で並べると、
「Zero」
「First」
「Second」
「Third」

の4つとなります。

そんなわけで、タイトルにある
「お客様は4回評価する」という言葉に
つながりました。

この「4回」の顧客接点で、
お客様にどのような価値提供を行い、
ブランド体験をしてもらえるか、
そこに大きな成果を出せるか否かが
かかっています。

一つひとつ着実に階段を上るように、
「ZMOT」から「TMOT」まで、
価値をどのように提供できるかが、
マーケターの腕の見せ所ですね。


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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。