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ガチンコ競合同士のコラボ

有楽製菓の定番「ブラックサンダー」
チロルチョコの看板「チロルチョコ」
いずれも、泣く子も黙る超人気商品です。

両方ともチョコレート菓子ですが、
スーパーやコンビニで並んでいる場所は
いわゆる「駄菓子コーナー」であると
いう点でも共通していますよね。

いずれも、30円前後という手頃で格安な
価格帯
ということもあり、販売個数では
他の追随を許さない高いレベルでしのぎを
削るライバル同士
でもあるでしょう。

そんな「ガチンコ競合」ともいうべき
両者が、まさかのコラボレーションで
タッグを組んだ
というニュースが流れ、
個人的にはかなりの衝撃を受けました。

有楽製菓からは、
「ブラックサンダー チロルチョコミルク味」
チロルチョコからは、
「チロルチョコ〈ミルクなブラックサンダー〉」
という商品がそれぞれ、11月12日より季節限定で
発売開始
されています。

今回の企画は、ブラックサンダーの30周年を
記念したスペシャルコラボ
だとのこと。

ブラックサンダーの「おふざけ」具合
昔からかなり有名ですが、
今回もまたやってくれました。

今回のコラボ商品のパッケージをよく見ると、
通常品にはロゴに続いて「黒い雷神」とある
ところに、ライバル神」と読めます。

しかも、「おいしさイナズマ級!」という
通常品向けのコピーの代わりに、
「ミルク感 チロル級!!」という、コラボに
合わせたコピーにきっちり変えています。

この「おふざけ」「お遊び」感覚の徹底が、
ブラックサンダー30年の歴史において
一貫
しているのでしょう。

「ブランドのDNA」を強く印象付ける、
徹底した「傾奇かぶきっぷり」とでも言いたく
なる、そんなパッケージコミュニケーション
ではないでしょうか。

なお、ブラックサンダーの30周年を祝うため、
「30の楽雷」なる企画が9月2日からスタート、
この1年間で30のプロジェクトを提供する予定
なのだとか。

既に、ブラックサンダーの商品リニューアル
スペシャルパッケージコミュニティサイト
オープン
といった企画を展開している様子。

次から次へと企画を繰り出す創造力
そしてそれらをやってのけてしまう実行力
いかんなくその実力を発揮されていて、
素晴らしいの一言に尽きます。


ついついブラックサンダーのことばかり
話題にしてしまいましたが、
チロルチョコの定番であるミルク味
ブラックサンダーとのコラボについても、
パッケージはかなり気合を入れて作った
のではないかと推測するところ。

こちらをご覧ください。
ウェブサイトに上がっているこちらの
デザインは、ホルスタイン模様を微妙に
変えて10種類(!)用意されている
のです。

白黒のホルスタイン模様が微妙に違っているのが分かります

チロルチョコは、デザインや文字である程度
冒険したとしても、この形状とサイズでほぼ
「チロルチョコであること」自体は分かって
もらえる
という強みがあるため、でかでかと
「ブラックサンダー」というのが前面に出て
きていても、どんな商品かが分からないと
いう心配がない
のは、極めてありがたい境遇
ですよね。


ガチンコ競合なのにタッグを組む。
これは、会社/ブランドによっては
リスクが大きいからということで
「ご法度」
とされているところも
きっとあるでしょう。
いや、むしろそちらの方が多いような
気がします。

しかし、有楽製菓もチロルチョコも、
その辺はおおらかで、互いを尊重した
コラボが見事に成立
しているように
見受けました。

消費者から「面白そう」「興味深い」と
受け取ってもらえそうな企画
であれば、
「やってみなはれ」とばかりに推進
することができるという企業文化を、
両社とも持っているのでしょう。


こうしてネタにしたことですし、
折角なので買って食べてみようと
思います。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。