Best Japan Brands 2023 発表
去る2月15日、インターブランド社から
「Best Japan Brands 2023」
が発表された。
PDFの発表資料には直接リンクを張る
ことができないので、トップページから
アクセスしていただきたい。
丁度1年前のこの時期に、2022年版を
取り上げた記事を書いているのだが、
もう1年経ったのかと思うと驚きを
隠せない。
昨年から、Top 10の顔ぶれは、ほとんど
変わっていない。
辛うじて、10位のソフトバンクが11位に
落ち、代わりに三菱東京フィナンシャル
グループが10位にランクインした程度。
盤石の強さを見せたのは、
15年連続の第1位を獲得したトヨタ。
そして、2位のホンダ、4位の日産、
13位のスバルなど、自動車産業からの
顔ぶれが相変わらず上位を占める。
同じインターブランド社が手掛ける
「Best Global Brands」では、
GAFAMと言われるテクノロジー系
企業ブランドのオンパレードである
ことと比べると、日本企業の強みが
モノづくりに寄っていることがより
明確に感じられるところだ。
その、トヨタを筆頭とした日本の
自動車産業が、今後一体いつまで
競争優位を保ち続けられるのか、
甚だ心もとないというような
物騒な話をつい先日聞いたばかり。
確かに、世界規模で見たときに、
テスラをはじめとする電気自動車の
勢いがとどまるところを知らない。
法規制の観点からも、日本企業が
どんどん技術的に不利な方向へと
押しやられる風潮があると聞く。
加えて、AIの生成発展に見られる
ように、非連続的でかつ破壊的な
技術革新が、とめどなく押し寄せて
来るかに感じられるグローバルな
経済社会にあって、いつなんどき
トヨタの競争優位が吹っ飛ぶか、
誰も予想できないのではないか。
もちろん、トヨタもその辺は既に
強烈な危機感を持って、手を打ち
始めているのはご承知の通り。
つい最近、4月1日付で社長交代する
人事を発表したのである。
14年前に、豊田章男氏が社長就任した
のと同じ53歳。
新社長の佐藤恒治氏は、創業者一族で
ない社長としては異例の若さ。
しかし、グローバルカンパニーでは
極々普通にあり得る年齢でもある。
逆に、それくらい若くないと、気力、
体力が持たない恐れもあるだろう。
社長交代劇にまつわるドラマの一端が、
こちらの東洋経済の記事に出ていて
とても興味深い。
モノづくり一筋、「クルマ屋」からの
脱却を目指しての一手。
数年と経たないうちに、競争優位が吹き
飛ぶのでは、などとまことしやかに
ささやかれる噂を、杞憂に終わらせる
ような見事な采配を期待したいところ
である。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。